みろ
声がした。
何を?ネコを?
困惑しながら周りを見渡す。
特に変わった様子はない。
ここだ
震えながら恐る恐るネコに近づく。
すると、ネコがいる岩にうっすらと文字がかかれていた。今にも消えそうな文字でなんと書いてるかわからない。
今まで全然気が付かなかった。
これを見ろということか?と思っていると、
ここに座るな
ここを蹴るな
ここを汚すな
これ以上、ここを汚すとお前らもここに…
あまりの出来事に、
「ごめんなさい!」
そう言い残し、私は走って帰宅した。
翌日、友人達に昨日の出来事を伝えると、みんな驚いていた。
初めは信じていなかったが、必死に説明する私を見て少しずつ信じてきたようだった。
しかし、木村だけは違った。
そんなこと、あるわけねぇーじゃん。
夢でも見てたんだろ笑
全然信じなかった。
それからというもの、私たちは神社に集まることをやめた。
木村は他の友人達と引き続き神社で集まってあの岩に座っていたという。
それから半年程経ったある日。
木村が行方不明になった。
私達はすぐに神社を訪れ、岩のあたりを探した。
いるはずもない。
心のどこかでわかっていたが、岩を確認したかった。
すると、あのネコが現れた。
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