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呪い・祟り

やまぜきさんによる呪い・祟りにまつわる怖い話の投稿です

最後に撮った写真
短編 2025/03/19 15:40 6,742view
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たぶん、次は俺なんだと思う。
見なけりゃ良かった。

始まりは2ヶ月前、山岳サークルに所属してた俺とA・B・Cの4人で隣県にある有名な山へと登りに行ったときだ。

別にその山に曰くがあるだとか、なにか祠を壊したとか地蔵を蹴り飛ばしただとかそんなことはしてない。

ちょうど就活で忙しくなる頃だったから今回でサークル活動も終わりだなとか話してたから最後は山頂で4人で写真撮ろうということになった。

持ってきた三脚に俺のスマホを取り付けタイマーをセットし、A・B・俺・Cの順番で並んで撮影した。

iPhoneでタイマーを設定して写真撮ったことある人ならわかると思うんだけど、シャッターが降りると連写になるよな?バーストってやつ。

で、何枚か連写した中で1番良い写りだったやつを選ぶと思う。

撮り終わってそのときは朝から登りっぱなしでしんどかったから帰ったあと改めて確認しようと思ってた。

とりあえずその日はそのまま山を降りて各々家に帰ったんだ。

家に着いて飯食って風呂に入ってベッドに寝転んでたとき、そういえばと思って山で撮った写真を確認してた。

連写された写真は10枚あってスライドするとパラパラ漫画みたいに小刻みに写真が動くのだが、最初から最後までスライドさせたとき、明らかに違和感のある写真があった。

1枚目から9枚目はピースをしながらにこやかな表情でカメラに目線を向ける4人。

問題は10枚目、A・B・俺・CのうちB以外の3人がBに顔を向けていた。

手はピースをしていたが顔だけがBを見ていた。無表情で。

9枚目と10枚目を行き来させると2枚だけのgif画像の様に前を向いたり横を向いたりしていてどこか不気味だった。

え、俺Bの方なんて向いたっけ?

そのときは記憶に無いだけでたまたまBの方を向いてたんだろうなんて思ってた。

そのまま寝て次の日大学に行ったときに他の3人にもこの写真を見せてみたが、AもCもBの方を向いた記憶はないという。

Bに関しては俺のこと大好きかよなんて冗談を言ってたがその日は各々自分の講義へと向かった。

その後は特に何も起きることなく、1週間が経った頃Aから着信が入った。

Bが車にはねられて亡くなった。
横からきた車にはねられ、交差点に投げ出されたBはそのままトラックの下敷きになってしまったらしい。

あまりに突然のことで葬儀中の記憶はほぼなかった。

AとCとも言葉を交わすことなくそのまま自分の部屋に入ってひたすら泣いてた。

色々なことを考えていたが、ふとあの写真のことを思い出した。

嫌な予感はしたがアルバムからもう一度あの写真を確認してみた。

山頂で撮ったあの写真。
1枚目から9枚目は普通だった。

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