これは僕が小学生低学年の時の話。
僕は小さいころ、父の実家に住んでいました。
実家の一階には祖父母、二階には僕の家族が住んでいました。
祖母はもう亡くなってしまいましたが、とてもやさしく、大好きでした。
そのため一階で祖父母と寝ることが度々ありました。
ある夜、祖父母と一緒に寝るため、一階の寝室に行きました。
襖を開けてすぐ布団が敷いてあり、そこに祖父母がいました。
ですがそれより先に目に入ったものがありました。
それは”日本人形”です。
それは布団の枕の奥においてあり、少し縦長のガラスケースに少し背の高い少女
のようなものとその四分の一ほどの赤子のようなものが飾られていました。
いつもは何も気ならず、そのまま寝ていたのですが、その日はやけにその人形が嫌な感じ
がしたのです。
なので僕は祖父に「その人形が怖くて眠れない」といいました。
すると祖父が後日外にある納屋のようなところに日本人形をしまってくれました。
ですがその行動がよくなかったのでしょう。
それは数週間ほど経ったある日のこと。
僕はすっかりそんなことも忘れて遊びに出かけようと裏口を出ました。
裏口から家を出るには納屋を通るので前を通り過ぎて出ていこうとしました。
すると、ふとあの日本人形が目に入りました。
いつもそこにあるのでなにも気にせず通ろうとした僕は違和感を覚えました。
僕は立ち止まり、日本人形を振り返りました。
すると少女の人形がケースの中で倒れていました。
ですが僕はあまり触りたくはなかったのでその日は母に言い、遊びに出かけました。
また数週間が経ったある日のこと。
納屋に物を取りに向かった時また日本人形に違和感を感じました。
よく見ると少女の人形が後ろ向きになっていたのです。
数週間前に遊びから帰ってきたときにはしっかり直っていたの見ました。
しかも倒れているのは風などのせいとも考えられますが、向きが変わるというのは自然に
起こったものだとは考えづらかったのです。
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