最近、「クラスの連絡網」という物が、個人情報の保護とかで無くなってしまったようだ。
しかし、かつて私が小学生の時には必ず連絡網のプリントをもらっていた。
これは、連絡網にまつわる私の体験談だ。
念のため、連絡網について説明しておく。
連絡網には、クラス全員の名前と電話番号が書いてある。
クラスはおよそ5~6人程度のAからFの6グループに分かれていて、生徒にはそれぞれ1番から6番まで順番が決められている。
学校から何か連絡がある時には、担任は各グループの1番に電話をし、1番は2番に、2番は3番に、そして6番は担任(学校)に電話をするという決まりだ。
私は確かCグループの5番で、6番のSさんに連絡すことになっていた。
母子家庭で二人暮らしのSさんはいわゆる不登校児で、家庭環境もあまり良くないらしく、連絡が取れない事が多いとは聞いていた。
担任はSさんを特別視しないということで、他の生徒と同じように扱っていた。
だから、担任はSさんにグループの番号を与え、連絡網に組み込んでいた。
私は、もしSさんに連絡が取れない場合は、6番のSさんを飛ばして担任に連絡するようにと言われていた。
ある日の事、確か学校に持ってくるものが変わったとか、そんな連絡だったと思う。
夜も7時を過ぎた頃、4番のRさんから連絡を受け、書いたメモの通り、Sさんに連絡しようとした時だ。
今まで何回かSさんに連絡したことがあるが、全て連絡が取れなかったので、結局いつも担任に連絡をしていた。
今回もどうせそうだろうと、電話の呼び出し音が10回したら切ろうと考えていた。
呼び出し音を8回数えたあたりで諦めようとしたら、9回目で「ガチャリ」と電話を取った音がした。
私は思わず
「も、もしもし…?え、Sさんのお宅でしょうか?」
初めてSさんに電話がつながって緊張したせいか、たどたどしく話し始めた。
「…(私)さん?」
あまり聞いたことが無かったが、それはSさんの声だった。
「あ、明日学校に持っていく物の連絡なんですけど…」
なぜか敬語で話し始めたが、とりあえず連絡はできた。
Sさんは
「…わかった。でも明日は…明日も…学校には行けないんだ…。連絡してもらったのにごめんね…。」
連絡網なつかしい
伝言ゲームでうまく伝わらなかったりもあった気がする
普段話さない人の家に電話するのは独特の緊張感あるんだよな
連絡網世代だけど使った記憶があまりないです。
火事で学校に連絡する理由がわからないですね。
身元確認なのかな?
連絡したのは火事の件ではないようですが…
>ある日の事、確か学校に持ってくるものが変わったとか、そんな連絡だったと思う。
と書いていたのですが、うまく伝わらないものですね。文章って難しいです。
作者より
作者さんへ
「連絡網世代だけど使った記憶があまりないです。
火事で学校に連絡する理由がわからないですね。
身元確認なのかな?」の者です。
生徒の家が火事で消防や警察が学校に連絡するのかな?
と疑問に思いました。
わかりにくいコメントで申し訳ないです。
いつも楽しく読ませてもらってます。
怖い話たくさん聞かせてください。
怖い話楽しくってのもおかしな話ですが!
>生徒の家が火事で消防や警察が学校に連絡するのかな?
と疑問に思いました。
そういう事ですね。失礼しました。
Sさんの家が火事になっているのを学校(先生)が知っていたのは、Sさんを知ってる近所の方が心配して学校に連絡したからかもしれません。
夕方のローカルニュースで火事を報道していたら、それを先生が見たのかもしれません。
もしかしたら、本当に警察が学校に連絡する可能性もあるのかもしれません。
教頭が「何もわからない」と答えた事を考えると、情報が錯綜していたのでしょう。
これを短編としてまとめたかったのと、そこは話の本筋にはおそらく影響しないと考えましたので、省略してかまわないと思っています。
作者より
電話引いてない家庭もあったなあ
今は一人に複数台所有してる時代ですか