近所のリサイクルショップで、古い絵を見つけたんだ。少し不気味な雰囲気の絵で、暗い森の中に立つ古い家が描かれていた。でも、なぜかその絵から目が離せなくて、僕は自分の部屋に飾ることにしたんだ。
その日から、なんだか部屋の雰囲気が変わった気がした。夜になると、絵の中からジーッと誰かに見られているような、そんな 変な感じがするんだ。
ある夜、寝ようとして絵の方を見ると、絵の中の家の窓が、昼間見た時よりも少しだけ明るくなっているように見えた。気のせいだと思おうとしたんだけど、どうしても気になって、しばらく絵を見つめていた。
すると、今度は絵の中の森の木々が、ほんの少しだけ動いたように見えたんだ! まるで、風が吹いているみたいに。でも、僕の部屋には窓を開けていないし、風も吹いていない。
次の日、学校から帰ってきて絵を見ると、また 変なことに気づいた。絵の中の家の前に、昨日まではなかった小さな人影のようなものが、うっすらと見えるんだ。
夜になるのが、だんだん怖くなってきた。でも、一度気になると、どうしても絵から目を離すことができない。
その夜、僕は寝る前に勇気を出して、絵をじっくりと見た。すると、その人影が昨日よりも少しだけ大きくなって、こちらを向いているように見えたんだ!
僕は怖くて、すぐに電気をつけた。明るい部屋の中で絵を見ると、ただの古い絵にしか見えない。でも、電気を消すと、またあの 変な感じがするんだ。
次の日、僕は思い切ってその絵をリサイクルショップに返しに行った。「やっぱり、この絵はちょっと怖いから…」って言って。
店のおじさんは、少し 不思議そうな顔をしていたけど、何も言わずに絵を受け取ってくれた。
絵がなくなってから、部屋のあの 変な感じはなくなった。でも、時々思い出すんだ。あの絵の中の家は、今どうなっているんだろう? そして、あの人影は、まだそこにいるんだろうか…。
この話はフィクションです
鬼笑いの語り部さんの作っている怖い話は迫力があってとても面白いです‼