ピンポーン!
「郵便でーす。ハンコ、お願いしまーす」
玄関から聞こえる郵便配達員の声で俺は目を覚ます。
時計を見ると…13時。すでに空の真ん中に太陽が輝く時間だ。
万年床から這い出た俺は、散らかるゴミを避けながら、ハンコを持って玄関に向かう。
「ちーっす。こちらにハンコをお願いしまーす。」
「ああ、はいはい。」
俺は気怠く返事を返しながら封筒を受け取り郵便配達員の差し出す書類にハンコを押す。
「どーっもーっす。ありがとやしたー。」
玄関先から去る配達員。
俺は封筒の中身を見る。
…認定通知?
封筒に中身には書類が一枚。
そこには、
『⚪︎⚪︎様。貴殿は栄えある【社会不適合者保護法】の対象に認定されました。おめでとうございます。』
の文章。
【社会不適合者保護法】?
確かの俺の名前は⚪︎⚪︎だが…。
そう言えば、最近新しい法律が制定されたって、ニュースでやってたな。
…。
まあ、どうでもいいか。
俺は書類を最後まで読むことなく、封筒ごと丸め、ゴミ箱にポイと捨てる。
…
…
次の日。会社で。
同僚が俺に話しかけてくる。
「ねえ〜、⚪︎⚪︎君。昨日締め切りの提出書類、ちゃんと出した?」
「あ、やべえ。まただし忘れてたわ。」
「もう! 忘れちゃダメだよ〜。」
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