秘密基地の笑い声
投稿者:with (43)
長編
2021/11/13
12:39
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またBからのメッセージだったが、俺は気を紛らわすためにもラインを開いて内容を確認することにした。
『今日さ、小屋であったことなんやけど』
これはさっき俺が足音で怯えていたときに来た内容で、俺は今送られてきた次の内容に目を落とす。
『信じられへんやろけど、なんかカーテン開けたら子供が顔くっつけて笑っとった』
俺はまた震えあがった。
結局、その日はよく寝付けなかったが、翌日に命からがらに回収したくしゃくしゃのプリントを無事に提出した。
だが、Bには昨晩の事は何も伝えなかった。
ラインの返事も「たぶん、見間違いやろ」と適当にして、とにかくアレの事を記憶から忘れ去りたかった。
その後も秘密基地にタムロする生活は続いたが、俺は一人で小屋にいくことは絶対にしなかった。
俺が妙にそわそわしているのを一度だけBが聞いてきたが、俺ははぐらかし、Bもとくに追及することなく何か察したように納得していた。
アレのこの世のものとは思えぬ満面の笑顔を思い出すと今でも漏らしそうになる。
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こえーよ・・・
怖かった
なんでBと共有しないんだよ.. 余計怖いじゃん…