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不思議体験

イブも歩けば棒にアダムさんによる不思議体験にまつわる怖い話の投稿です

親友Aくんの家
長編 2025/12/17 18:40 459view

私には小学生の頃からの親友がいます。

小学生の頃は彼と一緒にいない時間の方が少なく、
互いに別々の道を歩んだ今でもたまに通話しながらゲームする、そんな腐れ縁の仲みたいな大切な友人です。

これは、そんな彼と出会って間もない頃の出来事です。
以降、友人をAくんと呼びます。

Aくんと遊ぶ時は、いつも私の家か近所の公園、
あるいは他の子も混ざって遊ぶ時にはその子の家、と言った具合で、
Aくんの家に行くことはほとんどありませんでした。

Aくんも最初のうちは家に誘おうとしてくれていたんですが、

私がやんわりと断るのを繰り返すうちに誘わなくなったのです。

ですが実は、過去にたった一度だけAくんの家に遊びに行ったことがありました。

忘れもしない、小学1年生初めての夏休みの1日目のことです。
 
 
 
校長先生の挨拶を蒸し暑い体育館で聞き流し、Aくんと僕は教室に帰る途中で合流しました。

いつも通りの「今日あそべる?」から私たちの作戦が始まるのです。

その日は、珍しくAくんから切り出しました。

「今日うちで遊ばない?」

いいよ、と言って教室の前でバイバイします。
教室に着いてからも、ソワソワとワクワクが止まりませんでした。

 

彼の家は、学校近くの団地にある〇〇マンションの×番館にある最上階、10階にあると言うのです。

マンションに住んだことのない私にとって、とにかく「最上階」という響きに豪華なイメージを持っていました。

 

アサガオの種が植わったプランターを抱え、
体操着、給食着を足で蹴りながら帰宅。

家に着くやいなや荷物を玄関に放り投げ、急いで大好きなトレーディングカードとゲーム機をカバンに詰め込み、元気に飛び出しました。

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