酔っ払いが家を間違えて入ってきた
投稿者:with (43)
あれはなんてことのないある晩のことだった。
仕事の都合で部屋を引っ越すことになった俺は、新居が見つかるまで彼女の部屋に居候してた。
彼女の部屋はいたって普通の二間のアパートで、二人暮らしには少し狭かったからこれを機に二人で広い所に引っ越して一緒に住むかなんて浮足立ってた。
そんなある日、彼女は親戚の法事で数日家を空ける事になる。
居候して早二カ月、初めて彼女の部屋で一人過ごすことになった俺はすこし寂しさを覚えた。
寂しさを埋めるには酒が一番だと思った俺は、コンビニで数日分の酒やビールを買いだめて一人寂しくテレビを見ながらちびちびと飲んでたんだが、彼女が家を出る前に洗濯物が溜まってるから洗って収めといてとの言葉を思い出し、洗濯を始める。
時間帯的には夕方を過ぎた頃だったが、一先ずベランダに干して寝る前にでも一度家に入れて明日また外に干そうと思ってたらすっかり忘れてた。
酒を飲んだせいでうたた寝している間にすっかり夜が深まってたんだ。
(やべ、寝てた)
そう思った時、ドアがガチャッと勢いよく開いた音がした。
彼女が帰るのは早くても三日後と記憶していた俺は、おかしいとは思いつつも彼女が帰ってきたと思って部屋を出てキッチンと一体となった玄関を覗く。
「ただいまー、かえりましたっ!」
そこに居たのは愛しい彼女とは程遠い酔っ払ったおっさんだった。
格好からしてサラリーマンらしきよれたスーツを着たおっさんは、べろんべろんに酔って赤くなった頬を見せつけるように、志村けんに負けない千鳥足で部屋に上がり込んでくる。
「ちょ、ここあんたの家じゃないっすよ」
手をかざしておっさんの侵入を防ぐが、おっさんは何を勘違いしたのか俺に体重を預けてくる。
「あー、すいません、おつかれまでっす?」
おっさんは俺が誰なのか分かっていない面持ちで何故か会釈する。
つられて俺も会釈を返すが、そんな場合ではない。
とにかく酒臭い。
俺が飲んだ量の倍以上は飲んでいる臭いだ。
「部屋!まちがえてます!わかります?ここ、あんたの部屋じゃないよ!」
声を張っておっさんに呼び掛けるが、おっさんは俺が力を抜くと同時に床にへたり込み、寝っ転がる。
そして、天井を見つめるようにして俺を視界にとらえると「ああ、あんた誰に?」と譫言を呟いていた。
これは埒が明かない。
そう思った俺はコップに水を汲んでおっさんに強引に差し出す。
おっさんは「ああ、これはどうもご親切に」とコント番組のような台詞を吐いて、コップの水を飲みほした。
「うまいねー」
「ここあんたの部屋じゃないですよ。どこの部屋の人ですか?」
「三階の松永ですー。お世話になってます、ほんと」
こういうの実際にあるんだろうな。怖いな。
わざとお酒臭くしてるんだろうか。
ええ彼氏や
別れた後に新たな彼女は出来たかしら?
おっさんに彼女取られたか
人の家に居候してる身分で鍵ちゃんとしないから振られるんだよ
こういう系で被害に遭った知人女性いるけど、変態とか犯罪者って思ってるより身近にいるのかもね
怖いけど、申し訳ない、ところどこで笑ってしまった
withさん。こんなお話も書くんだ。ラストで笑ってしまったけれど、よくよく考えて見れが、彼女さん、いろんな偶然が重ならなければガチで犯罪に巻き込まれるところだったんだ。案外、長い目で見ると逃した魚は大きかったかもなぁ。
酔っ払いのフリしてわいせつなことする犯罪者聞いたことある!
「彼女を守るのは俺の指名なのだ」
戸締りも出来ねぇ奴が何言ってんだ?