人の死が判ることに気が付いたのは中学生の頃だったか。
大好きだった田舎のおばあちゃんがなくなったその日、朝から嫌な予感がしていた。
母の亡くなった日もそうだった。
公園でぼーっと座りながら、田舎で暮らす母が亡くなったのではないかという予感がしていた。
そしてすぐにその知らせが届いた。
死期が近い人にまとわりつく黒い影。
人が亡くなったその瞬間に身体から出る青白い魂のような光。
そんなものもいくつか見てきて、噂によく聞く霊的なものは本当なのだと、
自分はそれが見える体質なのだと、実感していた。
ある時不思議なものを見た。
街でトボトボ歩くお爺さんの足元から、何かがポタポタ落ちているようなのだ。
それは液体でも個体でもなく、ふわふわとしたものだったが、
青白くわずかに光るその色は、以前見たことのある人の魂によく似た感じがした。
だから、確信はないものの、このお爺さんは少しずつ命をこぼして歩いているのではないかと考えた。ヨチヨチとゆっくり歩き、確かに健康そうには見えない老人だ。
もしかしたら、こうしてゆっくりゆっくり命を落としていく人もいるのかもしれない。
あるいは、大病を患っているのに病院にもいかず・・・あるいは逆に病院には行ったがすでに手の施しようがなく、余命宣告を受けて自宅に戻った人なのかもしれない。
そんなことを考えながらその光景を眺めていたことがあった。
それからもう幾年月。
今、自分の足元から、その魂のかけらが落ちていくのが見えている。






















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