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心霊

霊感のある主婦の暇潰しさんによる心霊にまつわる怖い話の投稿です

呪われた赤い屋根の家
長編 2026/08/17 15:18 284view

すると男性は、少し間を置いてから答えた。
「赤い家か……。あそこは有名だよ。
カーテンや家具はそのままだけど、誰も住んでない。霊が出るんだよ」
母が聞き返す。
「霊が……?」
男性は続けた。
「霊が家を移ってくるんだよ」
「え? 霊が移るんですか?」
「……まあ、近づかない方がいい。気にしない方がいいよ。せっかく引っ越してきたんだから」

そう言うと、男性は母が手渡したお茶菓子に礼を言い、家の中へ戻っていったという。

その話を聞いた弟は、興奮したように身振り手振りを交えながら言った。
「ほら! やっぱり何かあるんだよ! 
俺、すげぇ嫌な感じするもん!」
「分かった、分かった。今度、私とお母さんで見てくるよ」
そう弟を宥め、その日はそれで終わった。

それからしばらくして、赤い家のことは私たちの中でも次第に忘れられていった。

そんなある日、急いで帰宅しなければならなくなり、私はタクシーに乗った。
我が家は最寄り駅からバスに乗らなければ帰れない、少し辺鄙な場所にあった。
「家までお願いします。○○です」
住所を伝えると、男性の運転手は明るい声で言った。

「ああ! 赤い屋根の家の近くだね!」
私は思わず聞き返した。
「え? 知ってるんですか?」
「知ってるよ! そりゃあ有名だよ。タクシー仲間も何人も見てるよ。夜はあそこ、通りたくないねえ」
その話を聞き、家に帰ってから母に伝えた。
「え? そんなに有名なの!?」
母も驚いていた。
もちろん、私も同じだった。
ただ、引っ越してきたばかりということもあり、それ以上近所の人に聞くのは少し気が引けた。

そのまま月日は流れていった。

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