職場である施設からお預かりしていたお子さんをお家まで届けることになったある日のこと。岡本さんはいつも通り車を運転していた。乗せているのは小学生の女の子。女の子のお家までは何度も行き来しているのでじゅうぶんに慣れている。
だんだんお家に近づきあともう少しで着くという頃。障害物に反応し、自動でブレーキがかかってしまったのだ。
不可思議に思いながらも車を降り前方を確認する。
送り届ける時間帯ということもあり、暗がりの道に何かあることに気づかなかったのだろうか。
とはいえ、ヘッドライトに照らされている行き先に何かがあれば気がつく。自動ブレーキの誤作動だったのか、確認をするが何も見当たらない。自動ブレーキはこの日以降も度々、何かを検知し作動した。
何度も何度もこの現象が起きてしまったので、何か知っているかもしれないと思い女の子の保護者に聞いてみることにしたという。
「実はわたしも何度かそういうことがありまして」
驚くことに女の子の母親も“自動ブレーキが作動する”現象を目の当たりにしていた。岡本さんと同じく前方を確認をしてみたが、自動ブレーキが作動する場所には何も障害物はなかった。
「でも心当たりはあって」
その場所には昔、年配の夫婦が住んで居た家があったという。
だがしかし、今はない。
火災が起きてしまい逃げ遅れてしまったどちらかの方が二階から飛び降り、火傷ではなく転落が原因で亡くなったという経緯があったそうだ。
「その方が落ちてしまった場所、そこで毎回自動ブレーキがかかるんです」























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