限界集落に赤ちゃんがたくさんいる理由

私は都内で生まれてずっと都内で育った普通のOL。中学生の時に、地方からとある女の子が引っ越してきた。結構な山奥で育ったらしく、何もかもが物珍しかったみたい。あれこれ聞かれて、それに答えている内に仲良くなった。

色白で、本当に綺麗な子。性格も良かったんだ。周りの友人たちも、今どきこんなに素直な子って珍しいよね、大切にしようね、と良い雰囲気だったと思う。

彼女の発言は、やっぱりちょっと変わった内容が多かった。まぁ都内と山奥じゃ、正直なところギャップはあって当然だと思う。でも、仲良くなればなるほど、話の内容は濃いものになっていく。家族や親戚のこと、自分の住んでいた土地の、風習について。

意外だと思ったのが、彼女の地元には小さい子どもがたくさんいるみたい。写真を見せてもらったり、ネットで調べたらかなりの限界集落。なのに、赤ちゃんや小さな子がたくさんいる写真を見て違和感。みんな、女の子だったから。

気になって、二人きりの時に聞いたんだ。そうしたら彼女「え、普通だよね？あちこちから女の子を集めてきて、綺麗に育てるんだよ。15歳になったらお金持ちの農家に嫁がせるの。そういう商売、知らないの？」とニコニコ。衝撃なんてものじゃなかった。田舎だと、若くして嫁がされることってあるのかもしれない。でも、集めてくるってどうやって？それに、商売って何？

ゾワッとして、彼女は悪くないけどすごく怖くなって親に泣いて相談。その子には近付かないようにって言われた。結局その子は親の仕事で数ヶ月間だけ都内にいて、また地元へと戻っていった。15歳になった時、彼女は売られたんだろうか。そもそも、両親は本当の親だったのか。わからないけど、今でも思い出してゾッとする。