僕がネット配信をしていたとき、リスナーとして聞きにきてくれた星野さんから「友達と海外旅行に行ったときに体験した話がありまして」とご連絡を頂いた。
星野さんは数年前、友達とフランスにある大きな地下洞窟。世界最大級の地下納骨堂、カタコンベに行ったという。
洗濯をしてもとれなかった独特な匂い、壁に埋め尽くされている無数の骸、照らされた薄暗い道。
禍々しい雰囲気と様々な歴史に触れ、なんとも言えない複雑な気持ちになったそうだ。
カタコンベを出て次の観光地に進もうとしたとき、とあるお城のような大きな建造物の前を通った。その美しさに見惚れていると、歳は小学校低学年くらいだろうか。女の子がひとり、星野さんの袖をくいくいっと引っ張ってくることに気がついた。どうやらそのお城のような建物の中に誘っているようだ。
何かあるのかと思い、誘われるがまま友達とその中へ入って行く。歩みを進めていくと、白く立派な祭壇が見てきた。たくさんのお花やお供物、祭壇の真ん中には大きな写真。どうやら、お葬式が行われているらしい。
あの女の子はなぜ、自分達をここに招き入れたのか。友達と顔を見合わせていると、優しそうな老婆が声をかけてくる。どうやら“そのお花”をお供えしてあげてほしいというようなことを言っている。
そのお花?と思っていると、いつのまにかシロツメグサに似ている小さな白い花を手に持っていることに気がついた。老婆に導かれるまま、手に取った覚えのないお花をお供えに行くと、大変驚いたという。
祭壇に飾られている大きな写真。
そこには先ほど自分たちをここに招き入れた女の子が写されていた。
「そのお花好きだったの」
女の子とは親交があったわけではないが、大切な人を亡くしたとき感じる、心のどこかに大きな穴が空いたかのようななんと言えない気持ちになったという。
最初からその葬儀に参加することが決まっていたとでもいうのだろうか。旅先で不意に招かれたお葬式。宿泊先に戻り別々のベッドで眠る予定だったのだが、無理を言って一緒のベッドで眠ったという。
なぜか、一人になるのが怖かった。























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