これは僕が小学4年生の時の話。
忘れもしない、まだ残暑が厳しい9月のこと。
その日はは5時限授業。
授業を終えた僕と友達の純は、一緒に下校していた。
「俺今日さ、佐藤のパンツ見ちゃったもんね〜」
「マジ!?なに色!?」
この時、純が何色と言ったのかはよく覚えていない。
ただ、淡い色だったことは記憶している。
そんな下世話な話をしていると、前から女が歩いてきた。
パサパサの長い髪、妙に高い背、ボロ切れのような黄ばんだワンピース。
なんとも不気味な佇まいで、
その枯れ木のような細い腕には、
いつも黒ずんだクマのぬいぐるみが抱かれている。
「おい、またあのババアだぜ」
純が言った。
この人は、いつもこの時間にここを通るようだった。
5時限授業の日には、毎回すれ違うのである。
「おい弘志、お前ちょっと挨拶してこいよ」
「やだよ!だってあいつくっせーんだもん」
ションベンのような匂いを放つその女を、
僕らは面白がっていた。
小学生にとって変な奴は、好奇心の的にされるものである。
「じゃあ俺が行ってくるぜ!」
「え…」
純は女の方へ駆けていく。
そして女の抱えるぬいぐるみをひょいと奪い取って戻ってきた。
「へへーん。ゲットしちゃった。
つーかくっせ〜」
「お、お前なにしてんだよ!」
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面白いですね
せつないなぁ…
とりはだが立ちました
ひどいな