それから数日後、会社帰りのコンビニの駐車場でBと会うことになった。
Bは
「これを、Aのバッグに忍ばせておけ。その後にここに連絡するんだ。間違っても携帯からじゃない、公衆電話からだぞ。」
そう言って、小さなコインケースのような物と1枚のメモを僕に渡してきた。
「これは…?」
僕はそう聞いても
「いいから、俺の言う通りにしなって。」
そう言われて、僕はコインケースとメモを受け取った。
「この番号は?」
「昔世話になった刑事さんの携帯だ。電話したらこう言うんだ。『何か薬物のような白い粉をいつも持ち歩いているAという男がいる。特徴のあるバッグに入っているからすぐにわかるはずだ。』と。」
「なるほど…。」
「それじゃ、俺は用事があるから。」
Bがそう言った後、僕たちは解散した。
それから数日後、またAからバッグを取りに行ってほしいと頼まれた。
Aが立ち寄った取引先に車で出向くと、Aから連絡があったらしくてすぐにバッグを受け取ることができた。
車に乗り込み、僕はポケットに入れていた例のコインケースをAのバッグに忍ばせた。
しばらく走って途中のコンビニに寄り、周りに誰もいないのを確認して公衆電話の受話器を取ろうとした時だった。
「(僕)さんですね?ちょっとご同行願えますか。」
誰もいない事を確認したはずだったが、不意に後ろからそう言われて振り返ると、縦に開く手帳を広げた二人の男がいた。
一瞬何事かと思い周囲を見渡すと、いつのまにか何人かの男に囲まれていた。
「話は車の中で聞きましょう。」
そう言われて覆面パトカーの後ろに、男、僕、男の順に座る事となった。
僕には逃げ場が無かった。
「そのバッグ、預からせてもらいますね。」
左の男はそう言って僕が持っていたバッグを半ば強引に奪い、中身を出していった。
入っていたのはメモ帳とか、筆記用具とか、モバイルバッテリーとかだったが、最後に出したのは例のコインケースだった。
男はコインケースを何の躊躇も無く開けると
「これは何だ?」
そう言って、コインケースの中に入っていた小さなファスナー付きのビニール袋を僕に見せつけた。
中に入っていたのは”白い粉”だった。
これでAにはめられたことになるのでしょうか?今日はいつもこんなアロハシャツを着ているAに頼まれてバッグを回収しただけだと言えちゃうのでは?
(。´・ω・)ん?
読みやすい。
同感です。写真のアロハシャツは部長だろう。だったら、頼まれて持ち帰っているだけ、と主張すれば大丈夫では。それともAと部長がグルだった、ということ?
う~ん…Aのバッグだから彼の指紋がベタベタついてるから速攻ばれるような・・・
ついでにこの嵌められた(?)彼もべらべら喋るだろうし、コインケースにもBの指紋がついてるし。
あと、この人ってクスリやってないだろうから覚せい剤検査でシロになってしまうので「A,Bにはめられた」って言えばアッサリ信用されてしまうな。
…これは、後日談でA,Bが逮捕されたって言う話かもしれない!
わかりにくい所があったようですので、加筆・修正いたしました。
作者より
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