私がまだ中学校1年生の頃の話です。
その体験をしたのはちょうどお盆の夜のことでした。
当時私が住んでいたアパートは2DKの小さい部屋で、そこに父と二つ上の兄と三人で暮らしていました。
間取りとしては玄関から縦長に部屋が並んでいて、玄関から寝室に使っていた一番奥の部屋まで見通せるほどの広さでした。
そしてお盆の夜、時間は真夜中の3時頃でした。
家族三人で並んで寝ていると玄関をコンコン、とノックする音で私が一番最初に目覚めました。
父も兄も起きる様子はなく、真夜中だったこともあり怖くなってしまい私は布団にくるまって無視をしたのですが
もう一度コンコン、とノックの音。
父と兄は起きる様子もないので無視を続けていると
ドンドンドンドン!と扉を強く、何度も叩く音がしたのです。
父が飛び起き、誰だ!と怒鳴りながら玄関まで走ってドアを勢いよく開くと
父が扉を開く寸前まで扉を叩く音がしていたにも関わらず、そこには誰もいませんでした。
その日は父が明るくなるまで起きていてくれると言うので私は眠りにつきました。
翌日父に突然学校は休んで良いから、父の田舎に行こうとのこと。
父から道中話を聞くと、その晩は祖母の命日だったことと、まる3年お墓参りに行っていなかったと。
もしかしたらお婆ちゃんが怒ってうちまできたのかもな。と10年以上経っても忘れられない不思議な体験でした。
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