意味怖(意味がわかると怖い話)
投稿された怖い話の中から意味怖(意味がわかると怖い話)を一覧で表示しています。
奇々怪々には短編から長編まで、様々な意味怖が投稿されています。読み解くことで意外な恐怖が襲ってくるかもしれません。
おまけとして意味怖短編集も掲載しています。
目次
- 意味怖(意味がわかると怖い話)の新着怖い話
- 意味怖(意味がわかると怖い話)最新の短編おすすめ
- 意味怖おまけ 有名な意味怖短編まとめ(解説付き)
- 井戸の死体
- ドアのチェーン
- バスを降りなければ・・・
- エレベーターのボタン
- アイスピック
- ひき逃げ
- 「壁の落書き」(難しい…?)
- 人が死ぬ年齢
- 強盗
- 今日から一人暮らし
- ホームパーティー
- くちゃーに
- カメラマンと一人の少女(難しい…?)
- 赤い部屋
- 光るテレビ
- 呪い真書
- 直前に食べたもの
- どうも
- 「あなたの娘さんは世界中にいます」
- 本当にごめんな
- 3日以内に死ぬ
- タクシーから降りた幽霊
- 気が滅入ってしまう
- 刑務所からの手紙
- 怪我をしたかわいそうな動物に寄付を
- 冬の便座は冷たい
- 夏休み
- 家族全員でドライブ
- 遭難者
- 曇った窓ガラス
- 意味怖(意味がわかると怖い話)の怖い話人気ランキング
- 意味怖(意味がわかると怖い話)の怖い話長編
- 意味怖(意味がわかると怖い話)の怖い話短編
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意味怖(意味がわかると怖い話)最新の短編おすすめ
一度読んだだけではわからない、謎解きのような面白さがある意味怖(意味わわかると怖い話)ですが、短い中でもゾッとさせてくれる短編がオススメです。
特に印象に残っている編集部おすすめ最強の意味怖の短編はこちらです。
色んな考え方ができる意味怖ですが、最も恐ろしいのはめぐみちゃん本人が・・・
続いてのおすすめの意味がわかると怖い話はこちら。
ストーカーは一体誰なのでしょうか…。難しい推理はしなくても答えがわかると思います。
意味怖おまけ 有名な意味怖短編まとめ(解説付き)
ここでは意味怖の中でも2ちゃんねるなどで有名な短編をいくつかまとめて紹介したいと思います。
短いものでも中には少々読み解くのが難しいものもあるかもしれません。
あなたは全てわかりますか…?
解説付きですが、解説を読んでもどうしてもわからないという人はググってみてください。
井戸の死体
ある日、泣き声がしゃくに障ったので妹を殺した、死体は井戸に捨てた
次の日見に行くと死体は消えていた
5年後、些細なけんかで友達を殺した、死体は井戸に捨てた
次の日見に行くと死体は消えていた
10年後、酔った勢いで孕ませてしまった女を殺した、死体は井戸に捨てた
次の日見に行くと死体は消えていた
15年後、嫌な上司を殺した、死体は井戸に捨てた
次の日見に行くと死体は消えていた
20年後、介護が必要になった母が邪魔なので殺した、死体は井戸に捨てた
次の日見に行くと死体は消えていなかった
次の日も、次の日も死体はそのままだった
【解説】
死体を片付けていたのは誰だったのでしょうか…
ドアのチェーン
10年程前の話。
美術の教師をしていた姉がアトリエ用に2DKのボロアパートを借りた。
その部屋で暮らしているわけではなく、絵を描くためだけに借りたアパート。
せっかく借りてるのに住まないなんてもったいない!
そう思った私は姉に頼み込んでその部屋で一人暮らしをさせてもらうことにした。
一人暮らし初日。わくわくしながらアトリエに帰宅。
くれぐれも戸締りに気をつけるようにと言われていたため帰ってすぐに玄関に鍵とチェーンをかけた。
その後夕飯を作ったり本を読んだりして楽しく一人の時間は過ぎていく。
気付くともう夜も更けていたため、もう一度戸締りをチェック、ガスの元栓も締め眠りについた。
しばらくして、多分夜中の2~3時だったと思う。玄関がガチャっと開いた。
どうやら姉が絵を描きに来たらしい。
こんな時間に頑張るなあと、ウトウトしながら思っていると、私が寝ている隣の部屋に入っていった。
隣の部屋は画材やらキャンバスやら置いてある部屋。
そこで、姉はブツブツ言ったりクスクス笑ったりしてる。
うーん、やっぱり芸術家と怪しい人って紙一重だよなぁ、と、酷い事wを思いながらいつの間にか寝てしまった。
朝、目が覚めると姉はもう帰ったようで居なかった。
姉の絵に対する情熱は尊敬に値するよなぁ、と思いつつ出掛ける準備をして家を出る。
玄関の鍵を閉めた時に、突然恐怖に襲われた。
それ以来、私がそのアトリエに足を踏み入れることはなかった。
【解説】
ドアにチェーンをかけたのに部屋に入ってきたということは……
本当に姉だったのでしょうか。
バスを降りなければ・・・
ある家族が妻の実家に遊びに行くために田舎までのバスに乗っていた。
山のふもとあたりまできたときに、子供が「おなかへった」とだだをこね始めたので、
しょうがなく途中のバス停で降りて近くの定食屋で食事をすることにした。
食事が終わり定食屋に設置されているテレビをふと見ると、
さっきまで家族が乗っていたバスが落石事故で乗員全員死亡というニュースが流れていた。
そのニュースを見た妻は、「あのバスを降りなければよかった…」と呟いた。
それを聞いた夫は、「何を馬鹿なことを言っているんだ!」と怒鳴ったが、
すぐに「あぁ、なるほど。確かに降りなければよかった…」と妻の意図に気づく
【解説】
途中でバスを降りなければタイミングがずれて事故は回避できたのかもしれません。
エレベーターのボタン
高層マンションに住んでいる友人の話です。
彼は14階に住んでいるためエレベーターは必須なのですが、これは深夜に帰宅した時の話。
エレベーターに乗って14階のボタンを押し、ドアが閉まり動き出したところ、8階のボタンのランプが点灯したそうです。
『あぁ、誰か乗ってくるのか・・』
そう思った直後、ハッとした友人は慌てて2階3階4階5階とボタンを連打しました。
エレベーターは2階は通過してしまったものの、
3階で止まってくれたので開きかけのドアをこじ開けるほどの勢いで外へ飛び出しました。
そのまま階段を駆け降りてマンションをあとにして、朝までコンビニで立ち読みしていたそうです。
『まぁ俺の思い過ごしだと思うけど、万が一ってこともあるしなww』
そう言った友人は、しかし夜間にエレベーターを使うのは今でも控えているみたいです。
【解説】
エレベーターのボタンは中から押さないと点灯しないはず……
アイスピック
近ごろの警察はなにやってるんだろうね。
血税でで食わせてもらってるくせに、ろくな働きしねぇんだからとんだ穀潰しだ。
先週、職場の近くで殺人事件があったんだよ。
若い女をアイスピックでめった刺し。
しかも普通のアイスピックじゃない、業務用の三本歯の
やつでだぜ?怖ぇだろ。
小さな町だから、どこいってもその話で持ちきりだよ。
マスコミもかなり大きく取り上げてる。
滅多にない大ニュースだから無理もないけど、恐怖を煽るだけ煽って無責任なもんだ。
うちのばあちゃんなんか、可哀相なくらい怯えちゃって、
毎日何時間も仏壇の前で手を合わせてる。
なのに警察ときたら、まだ凶器すら判明できないだとよ。
まったく馬鹿にしてるとしか思えないね。
【解説】
警察が凶器を特定できていないのに、この書き手はなぜ凶器がアイスピックだと知っているのでしょうか。
ひき逃げ
ひき逃げにあって入院してたんだけど、やっと退院できた。
仲の良かった友達が家に遊びに来た。
「病院にお見舞いにいけなくてごめんな」
「気にしないでよ」
「犯人の顔見たのか?」
「いや~、いきなりだったから覚えてないんだ」
「そうか」
「お前も気をつけろよ」
「あぁ、じゃあそろそろ帰るわ。次はちゃんとお見舞いに行くからな」
「ありがとう」
【解説】
「犯人の顔見たのか?」という質問に見たと答えていたら…
そして「次はちゃんとお見舞いに行くからな」というセリフ、次があるということなのかもしれません。
つまり犯人は……
「壁の落書き」(難しい…?)
俺が小学生の頃の話。
俺が住んでいた町に廃墟があった。
2階建てのアパートみたいな建物で、壁がコンクリートでできていた。
ガラスがほとんど割れていて、壁も汚れてボロボロだったから、
地元の人間でも、あまりこの場所に近づくことはなかったらしい。
ある日、俺は友人と肝試しをすることになって、この廃墟に行くことにした。
まだ昼ぐらいだったから、建物の2階まで上がって建物を探索した。
そしたら並んでいる扉のひとつに、文字が書いてあるものがあった。
友人と近づいて確認してみると、扉の前に「わたしは このさきの へやに いるよ」と書いてあった。
俺と友人は扉を開けて中に入り、先に進むことにした。
歩いて行くと分かれ道に突き当たって 、壁に「わたしは ひだり に いるよ」と書いてあった。
少し怖くなったけれど、俺と友人はそのまま左に進むことにした。
すると両側に部屋があるところに突き当たって、壁に「あたまは ひだり からだは みぎ」と書いてあった。
友人はこれを見た瞬間に、半狂乱になって逃げだした。
でも俺はその場所にとどまって、勇気を出して右の部屋に行くことにした。
部屋に入り進んでいくと、突き当たりの壁に「わたしの からだは このしたにいるよ」と書いてあった。
下を見ると、「ひだりの へやから わたしの あたまが きてるよ うしろ みないでね」。
俺は急いで、その部屋の窓から飛び降りて逃げた。
それからはもう、その場所には近づいていない。
【解説】
最後だけ壁に書かれていたとは書かれていません。
つまり何者かの声がしたということ。下には頭がない体があるはずですが……
人が死ぬ年齢
あと10分ほどで真夜中になるという時間帯に、私は特急電車に乗っていた。
やがて、途中の駅で一人の男が乗り込んできた。
その男は、電車のドアが閉まると、突然我に返ったように乗客の顔を見回し始めた。
「すみません。あなたの年齢は28歳ですか?」
男が私に話しかけてきた。
「そうですが、どうしてわかったんですか」
私が聞き返しても、男は無視して、また別の人に話しかけた。
「あなたの年齢は45歳ですか?」
「そうですけど……」
「あなたは62歳ですね?」
「どうしてわかったんだ?」
そんなやり取りを繰り返していく。
どうやら、その男には、顔を見ただけで年齢を当てる特殊能力があるらしい。
次の停車駅までは、まだ15分以上ある。
私を含め、乗客たちは全員その男に注目し始めた。
「あなたは50歳ですね?」
「そうですが、あと5分で日付が変わったら、51歳になるんですよ」
最後に質問された女性は、笑顔でそう答えた。
年齢を当てていた男の顔が、その途端に青くなった。
「凄いですね。百発百中じゃないですか」
私は男に話しかけた。
すると、男は青い顔を私に向け、こう言った。
「あなたは勘違いをしています。
私に見えているのは、その人が死ぬ年齢だけです」
【解説】
あと5分で51歳になる人が死ぬのは50歳の時。
つまり乗っている電車は5分以内に事故に遭い、全員が死ぬということ。
強盗
妻が家で襲われたらしい
持っていた包丁で強盗を撃退したそうだ
妻を向かえに警察署に言った
私の顔を見るとホッとしたのか泣きそうな顔になりながら『インターホンが鳴ってあなたかと思って玄関に出たらいきなり襲われたの』と言った
私は妻を抱きしめた
怖かっただろうと慰めて頭を撫でた
妻が落ち着くのを待って二人で家に帰った
【解説】
旦那を待っていたはずなのに妻はなぜ包丁を持っていたのでしょうか……
今日から一人暮らし
反対していた両親を押し切って、今日から一人暮らし。
一人で起き、朝食を食べ、ゴミを出して支度を整えた。
憧れの一人暮らしを実現できたことで私は満ち足りていた。
家に鍵をかけ、毎朝花に水をやっている近所のお婆さんに挨拶をして、私は学校に向かった。
【解説】
念願の一人暮らしのはずなのに、毎朝会うおばあさんに会っているということは……
一人暮らしを反対していた家族が殺されてしまったことを意味しています。
ホームパーティー
俺の誕生日に、ホームパーティを開いたわけ。
その時、家の中で皆の写真をとってみたら、
変なものが映っちゃったのよ。
背後の押入れから見知らぬ真っ白い顔して
真っ赤な目の女が顔を出して、
こっち睨みつけて んの。
これやべーじゃんってことで、
霊能者に写真を鑑定してもらった。
そしたら、
「この写真からは霊気を感じない。
心霊写真でも何でもないよ。」だとさ。
あ~あ、ビックリさせやがって全くよ~
【解説】
心霊写真じゃないということは生きている女が押入れの中に……
くちゃーに
小学生の頃、
5人ぐらいで構成されたいじめのグループがあり、
そのターゲットになってるA君がいた。
勉強もスポーツもダメでいつもヘラヘラしているから、
いじめられやすかったのだと思う。
性格もおとなしく、いじめられても反撃せずに
「やめてよぅ、くちゃーに」と言うだけだった。
この「くちゃーに」ってのは彼の口癖のようで、
いじめられる時はいつも決まり言葉のように言っていた。
ある日気の毒に思ったので、
彼にどうしてやり返さないのか聞いてみた。
彼はヘラヘラ笑いながら
「平気だよ、だって…」
と言うだけだったが、
その目は笑っていないように思えた。
何しろ人の目を見て鳥肌が立ったのは、
後にも先にもその時だけだったから。
翌年彼は転校し、みんな彼のことは忘れていった。
それから20年ほど経ち、
同窓会でほどよくアルコールが回ってきた頃
「そういえば」と友人が話し始めた。
どうもA君をいじめていたグループが
全員亡くなったらしい、しかも全員自殺…と。
その友人も詳しくは知らないが、
いじめグループは中学に入った頃から
精神的におかしくなり始め、 強制入院させられたが、
半年以内に院内で自ら命を絶ったらしい。
そんなことがあったのか、
なんか怖いなと思ったとき彼の口癖を思い出した。
くちゃーに…
くちゃーに…
【解説】
くちゃーに → くちあに → 口兄 → 呪
いじめっこたちは全員呪われていた……
カメラマンと一人の少女(難しい…?)
「一年前、うちの大学の生徒が無人島で7人全員死んだって事件あったよな?」
「あぁ、あったな。それがどうした?」
「実は、その事件の模様を映したビデオがここにあるんだよな~♪」
「マジで?!」「えぇ~うっそー」「怪しい」「・・・ホントに?」みんなそれぞれ勝手なことを言っている。。。
「まぁ、とりあえず観てみようぜ~」
ビデオが再生されると初めは普通の旅行のようだったが、
その夜に一人の死体がみつかるとそこからはパニック映画のようだった。みんな震え、怯えている。
そこから次々と死体で発見されていき、結局はカメラマンと一人の少女が残った。少女は言う。
「あなたが犯人なんでしょう?!私が犯人なわけないもん!
それに、こんな状況でビデオ撮ってるなんておかしいわよ!」
「違うおれじゃない!これは警察に証拠として、渡すために・・・」
少女は最後まで話をを聞かずに外に飛び出していった。それをすぐ追いかけるカメラの男。
そこで、急に画面が黒くなり次には無残な少女の死体と首吊り自殺をしたと思われる、
カメラの男が映っていた。そこでビデオは終わった。
【解説】
カメラマンはカメラに映らないはず。それなのにカメラマンを特定できているということは……
語り手が8人目の人間、つまり殺人犯だった。
赤い部屋
ある地方の女子大生が東京の大学に進学が決まり、東京に一人暮らしする事になりました。
とあるマンションで生活を始めているうちに、ある日部屋に小さな穴があいてるのに気づきました。
その穴は隣の部屋に通じていて、なんだろうと覗き込みました。
すると、穴の向こうは真っ赤でした。
真っ赤な背景の中を、黒い影がちらちらと動いています。
隣の部屋は赤い壁紙なのかな、と思いつつ次の日も次の日もその女子大生は穴をのぞいていました。
いつ見ても赤かったので、隣の部屋が気になる女子大生はマンションの大家に聞いてみることにしました。
「私の隣の部屋にはどのような人が住んでいるんですか?」
大家は答えます。
「あなたの隣の部屋には病気で目が赤い人が住んでいますよ。」
【解説】
隣の人は赤い目をしている。つまり隣の人はいつも覗き穴からこちらを覗いていた……
光るテレビ
風呂上がりに、テレビでも見ながら髪を乾かそうかと
思ってドライヤーを持って部屋へ行ってテレビをつける。
いきなり怖い女の人の顔どアップ。怖い話の特集かな。
なんか色がおかしいけど、まあリサイクルショップで
安くで買った古いテレビだからしょうがないか。
などと思いつつドライヤーをオンにしたらいきなり
電気がバツン!と切れて真っ暗になった。
あっちゃ、クーラー入れたままドライヤーは無理があったか
と思いつつ、テレビの光を頼りにブレーカーの所に行ったら
やっぱりブレーカーが落ちてやがった。
【解説】
ブレーカーが落ちているのにテレビの光を頼りに…?
テレビに映っていた女は何者だったのでしょうか。
呪い真書
呪い真書を手に入れた。
冒頭にこう書いてある。
「これに書かれてある手順を実行すると呪いが成就するが、手順を間違えるとその呪いは自分に返ってきます。あなたはそれでも実行しますか?」
勿論だ。
俺には許せない奴がいる。
だからこそこの呪い真書を手に入れたのだ。
俺は呪いの手順を始めた。
「1.まずはじめに目を閉じて呪いたい相手の顔を思い浮かべます」
忘れたくても忘れられるものか、と俺は奴の顔を思い浮かべた。
よし、次だ、どれどれ・・・
「2.どんな呪いをかけたいのか思い浮かべます」
考え付く全ての苦痛を与え続けてやる。
よし、次だ。
「3.最後に目を開けます」
【解説】
最初に全部読んでおくべきでした。
直前に食べたもの
意味が分かると怖い話
ニューヨークの地下鉄を私はよく利用する。
毎朝通勤の度に地下鉄構内で何やらぶつぶつ言ってる一人のホームレスの男がいた。
男の近くの壁に寄り掛かり内容を盗み聞きした。
目の前をおばさんが通る。すると男は
「豚」
と呟いた。
私は思った。なんだただの悪口か、動物に例えているだけか…。
次に普通のビジネスマンが通る。すると男は
「人」
あぁ、まさに普遍的人間って感じの人だな…。
別の日、暇潰しにまた盗み聞きしてみる。
男の目の前をやつれた男が通る。すると男は
「牛」
と呟いた。
牛?どちらかと言うと痩せた鳥だが…?
次に典型的な肥満の男が通る、すると男は
「野菜」
と呟いた。
野菜?豚の間違いだろ?
私は家に帰り考えた。
もしや、次に生まれ変わる生き物、すなわち転生を言い当てるのか!?
その後、何度もホームレスを観察しているうちに疑問も確信に変わった。
ある日思い切ってホームレスに疑問をぶつけ、能力を身につける方法を教えてくれと懇願した。
ホームレスは淀んだ目で私を見つめた後、私の頭に手をかざした。
次の日からホームレスはいなくなった。仙人だったのだろうか?はたまた神か?
私は能力を身につけた。
それは期待するものとは違っていた。
ただ単に、その人が直前に食べたものだった
私はあまりのくだらなさに笑ってしまった。
【解説】
「人」と答えている人がいる……
どうも
昨日は山へと足を運んだ。
今日は海へと足を運んだ。
明日はどこへ行こうか…。
私は頭を抱えた。
「手を焼いているのですか?」
そう聞かれたので、私は振り向いて答えた。
「どうも」
【解説】
「どうも」→「胴も」
「あなたの娘さんは世界中にいます」
ある日、地方に住んでいる6歳の幼女が1人行方不明になった
母親が公園で主婦友達と話している数分の間に公園から居なくなった
どこを探しても居ない、警察も検問を各地に配置したが一向に見つからない
警察も半分諦めていた
1ヵ月後、諦めきれない親がとうとう最後の手段とも言えるアメリカで有名な透視能力者を大金を叩いて招いた
早速両親は娘が今、どこにいるのか透視して貰った
透視能力者は透視を始めた
何分か経って透視能力者は一言
「この子は元気ですよ」
この言葉に両親、親族は大喜び
さらに透視能力者は
「この子の周りには豪華絢爛な家具が見えるので多分、裕福な家庭にいる事が推測されま
す」
この言葉に両親、親族は多少の疑問を抱きながらも喜んだ
そして母親が核心に迫った
「娘は今、どこにいるのですか?詳しい場所を教えて下さい」と熱の入った口調で言った
透視能力者は一言こう言った
「あなたの娘さんは世界中にいます」
【解説】
世界中にいるのに元気ですよということは……
臓器売買でバラバラにされてしまったようです。
本当にごめんな
友「本当にごめんな」
俺「おいやめろって!」
友「妹が…妹が病気で…金がいるんだ…」
俺「大丈夫か?気をしっかり持てよ」
友「…ありがとう………」
俺「に…いや、10万でよかったら貸してやるよ」
友「本当にありがとう…あと、その…なんていうか…」
俺「ほら、晩飯の残りで良かったら食ってけよ」
友「ありがとう…」
俺「…なに言ってんだよ。それに、俺たち親友だろ?」
友「実は自殺しようと思ってて…お前がいなかったらもう…」
俺「そんなに気にすんなよ」
友「こんな夜中にごめんな」
【解説】
上から読むと自殺を止める友人ととれますが、下から読むと無理矢理に友人を……
3日以内に死ぬ
俺の息子は、時々、(写真でも、画像でも)
人の顔を指でじっと指すという変な癖があった。
指を指された人間が必ず3日以内に死ぬ、
ということを知ったのはつい最近のことだ
今日もテレビをつけようとしたとき、息子はじっと画面を指さしていた。
ついたテレビには大物議員の姿が。
へぇ、こいつも死ぬのか・・・。
【解説】
「テレビをつけようとしたとき」→テレビはついていなかった
その時テレビに反射していたのは……
タクシーから降りた幽霊
昨日夜遅くに会社に呼ばれた(クレームで)で、バスも電車もないので家までタクシー呼んだんだけどそのときの運ちゃんとの会話
運「昨日近所のレストランで刃物持った男が暴れて逃げたらしくて
僕らも注意するように言われたんですわ。
もし乗せちゃっても気づかない振りして降ろしてから通報ってね。」
俺「こわいっすね~。大阪でも物騒な事件がありましたしね~。」
運「こわいね~。でもまあ幽霊さん乗せるよりはマシですよ。
あいつら無銭乗車するし事故を誘うし大変ですよ。」
俺「大変です・・・って、乗せたことあるんですか!」
運「しょっちゅうですよ。今日もちょうどお客さんと入れ違いで降りていきましたよ。気づきませんでした?」
【解説】
入れ替わりで降りたということは幽霊は家に……
気が滅入ってしまう
私は仕事の時はいつも電車に乗っている。
今日も電車に乗っていると、突然目の前に女性が現れた。
ああ、またか。気が滅入ってしまう
【解説】
仕事が電車の運転士だとすると……
刑務所からの手紙
姉を殺して両親や私にも怪我を負わせた兄が刑務所から手紙を寄越した。
「昨、風、年、夜」
「時計、照、没、常」
「逸、線、走、却」
「監、牢、舎、投」
手紙の消印は一昨日だ。
「鍵!」
気付いてすぐ玄関に向かった母が悲鳴を上げた。
【解説】
それぞれの漢字のグループに共通する漢字一文字を付け加えると……
今、日、脱、獄 となるのですね。
怪我をしたかわいそうな動物に寄付を
大昔、とあるホームページで、「怪我をしたかわいそうな動物に寄付を」というのがあった。
片足が無い犬や、内臓が飛び出た猫たちの画像があり、目を背けたくなるようなものばかり。
だが、回復経過の画像を順を追って掲載していたので寄付もそこそこ集まっていたようだ。
ちゃんと寄付を手術に充てているようで、元気な姿にホッとさせられるホームページだった。
【解説】
解説というか続きです。
しかし・・・いくら何でも無くなった手足が再生するか?
見るからに死んでなかったか?
それに、そんなに街に負傷した犬猫がホイホイいるものか?
疑問に思い、ふと画像のファイル作成日時を調べてみた。
完治後の姿の画像は、無残な姿で横たわる画像より以前に作成されていた。
冬の便座は冷たい
冬の便座はどうにも冷たい。
夏の生温いべたっとした便座に比べればマシだ、と言うやつがいるかもしれないが、やはり独り身である僕としては、どちらかとしては温もりの方を求めてしまうのだ。
しかしこの展開は予想していなかったし、そこまでも求めていなかった。
「やばい」と思った時にはもうすでに遅かった。なぜなら便座に腰を下ろし始めてしまっていたからだ。
尻が便座に触れた瞬間、あれ? と思った。
直後、僕はその意味を理解し、別の意味で震え上がった。
【解説】
一人暮らしで冷たいはずの便座が暖かかったということは誰かが……
夏休み
今日は父さんが帰ってくる日だ。
父さんは船乗りで家にあまりいないから、帰ってくるときはすごくうれしい。
にこにこ顔の父さんを久しぶりに見ると、僕も弟もつられてにこにこ笑ってしまう。
母さんもとても楽しそうで、父さんのいる間はテーブルにごちそうがいっぱい並ぶ。
お休みが終わるころ、父さんは僕と弟をかわるがわる抱っこすると、「大きくなるんだぞ!」と言って、また船の旅に出る。
僕も弟も、父さんに会えるのがとても楽しみなんだ。
哀しい知らせが入った。
父さんの乗っていた船が沈んで、父さんは二度と家に帰れなくなったという。
僕と弟は泣いた。
父さんがいない間だけだから、我慢できたのに。
最悪なことに、今日から僕らは夏休みだ。
僕と弟は、もう秋を迎えることはできないだろう。
【解説】
子供は母親に虐待を受けており、父が帰って来るときだけは満足に食事をとることができたが……夏休みだと給食もなくなってしまいます。
家族全員でドライブ
私は両親と妹の四人家族だ。
ある日家族全員でドライブに行った。
私が運転していた。
山道と車で走らせていると、長いカーブにさしかかった。
スピードを緩め曲がっていると後ろから車が猛スピードでやってきた。
キキィードーン
その車は後ろからぶつかってきて、私たちの車は崖に落ちた。
私は奇跡的に助かったが妹と母は残念ながら亡くなった。
私たちの車にぶつかってきた車はそのまま逃走したらしい
しかし父だけは未だに行方不明。絶対に探しだしてほしい。
家族のために…
【解説】
家族全員でのドライブだが、車1台で行ったとは書かれていないということは…
ぶつかってきた車は父親が運転していた車ということですね。
遭難者
私は世界中を船で旅している。
有名な危険海域を航行中、船が難破し私は暗い海に放り出された。
島に流れ着き、どうにか助かったが、一体どうなってしまうのか。
何かないかと探すため歩き始めると遠目に看板のようなものを発見。
近づいてみると、文字が書いてある。
「危険」「罠あり」
目を凝らして見ると、看板の近くに錆びついたトラバサミが設置してある。
看板を頼りに、罠を避け慎重に進む。
途中、突然蛇が現れて飛び退いたが、よくよく見れば風に吹かれたツタだった。
一本だけ場違いに転がっている。
降り積もった落ち葉の上にちょこんと。
さらに進むと小屋を発見した。
小屋の隣には棒切れがいくつも突き刺さっている。
中には一人の痩せこけた男が座っていた。
男はこちらを見て驚いたような顔で呆けている。
だがその瞳は輝いていた。
私は男に語りかけた。
「あなたも遭難者ですか?」
男はそうだと答えた。
男にいくつか質問してみたが、すぐに後悔した。
この島には他に誰もおらず、動物や虫さえ見たことがない。
生息していないと言う。
食料は底をついたし、植物も食べつくしたと答えたからだ。
今度は男が私に語りかけてきた。
ここに来るまでに何かなかったか? と言った。
「何もありませんでしたし、何も持っていません」
私がそう答えると男はそうか、残念だとつぶやいてうなだれた。
男の手には湿り気のある泥がついていた。さっきの罠は彼が仕掛けたのか。
獲物がかかるのを期待していたに違いない。
男はこちらをじっと見ていた。
私に向けられた視線は熱く、その瞳は輝いていた。
私はもう一つ質問した。
「どれくらいここにいるのです?」
男はもう忘れてしまったと答えた。
【解説】
動物や虫さえ見たことがない島で男は何を捕まえようと罠を設置していたのか……
食料もないのに滞在期間を忘れてしまうほどこの島で過ごしているということは遭難者を食料に……
曇った窓ガラス
俺が今一人暮らししているアパートは小学校の通学路に面しているせいか
しょっちゅう悪ガキたちのいたずらを受ける
今日もバイトから帰ってくると、外の寒さで曇った窓ガラスに
指でなぞった跡が無数についてた
まったくしょうがない奴らだ
【解説】
寒い日に曇るのは室内側の窓ガラス。
ということは……
意味怖短編集、みなさんはいくつわかったでしょうか。
また面白そうな意味怖を見つけたら紹介していきたいと思います。