【ニューヨーク発】
3月某日、午前6時。公園のベンチに座っていた男が、警察に保護された。名前も住所もわからず、所持品は何もない。彼は自らを「誰かもわからない」と繰り返した。
■ 記憶喪失の謎、そして不審な影
病院の検査では、脳に外傷も異常もなかった。アルコールや薬物の反応もなく、記憶喪失を引き起こすような要因は見つからなかった。唯一の手がかりは、彼の右腕に残る奇妙な注射痕だった。
警察が彼の指紋を照合すると、驚くべき事実が判明した。彼は約300km離れた町に住む35歳の会社員だった。しかし、家には戻れなかった。なぜなら、彼の家の鍵が別の誰かによって変えられていたからだ。
さらに、家の防犯カメラを確認すると、事件当日の夜、黒いフードを被った男が玄関前に立っているのが映っていた。男はドアノブに何かを押し当て、わずか数秒で解錠し、家の中へと消えていった。彼が出てきたのは30分後。その間、何をしていたのかはわかっていない。
■ 口座に振り込まれ続ける金、消えた過去
男の銀行口座には、事件の2週間前から毎日1,000ドルずつ振り込まれていた。しかし、その送金元は海外の複数の口座を経由しており、追跡は困難を極めた。
さらに奇妙なことに、彼の携帯電話は完全に初期化され、SNSのアカウントはすべて削除されていた。職場に問い合わせると、彼は「2週間前に突然退職した」とのこと。しかし、彼自身にはその記憶がない。
彼の記憶が消えたのは、意図的なものなのか。もしそうなら、誰が、なぜ彼の人生を消し去ろうとしたのか――?
■ 謎のメール「思い出すな」
事件から1ヶ月後、男のもとに差出人不明のメールが届いた。本文にはただ一言。
「思い出すな」
警察の調査では、このメールはVPNを使い、複数の国を経由して送信されていたことが判明。しかし、送り主の正体は依然として不明。
彼は今も、自分が何者なのかを探し続けている。しかし、ふとした時、頭の奥で何かが囁く。
「思い出したら、お前はもう――」
実際によくある怖い話として、都合の悪い事は全部「記憶にございません」で済ませようとする日本人のなんと多いことか(; ゚□゚;) 自分の都合に合うように記憶を改ざんするアホも多いし((((;゜Д゜;)))