「見代塚孝介の先祖…多分見代塚源蔵ってヤツの子孫の一部だ。」
二
「先祖の子孫の一部?」
「恐らく、だから確定はしない。…あぁ、でも『血は』繋がって無いだろう」
「え?えっと……え?」
「だから、『血は』繋がって無い。独自の風習で他人の子を自分の子にしてたんだと思う。多分その場所は四角く区切られているな。希菜子、調べろ」
「えぇ…」
私はスマホで箸の風習がある場所を調べる。
「あ、思ってたよりすぐ出てきた」
「何て名前の場所だ?」
「神奈川県石里市、『見代塚区域』だよ。確かに四角く区切られてる。」
「そのまますぎる名前だな。よし、何時(いつ)にするか?」
「へ?何の?」
「見代塚区域へ行く日に決まってるだろ」
「行くの!?危険なのに!?」
「出来れば片ノ葉ってヤツの家も行った方がいいな。多分、これは箸よりもっと規模がデカい。あと、『旧見代塚屋敷』にも行った方がいいかもね。」
「うん私の事無視してる?」
結局一週間後の日曜日に日帰りで見代塚区域へ行く事になった。
「あ、希菜子、日曜日は気を付けろ」
「え、私呪われる?」
「いや、駅出た所で転ぶ」
「何だ呪われるのかと思った」
一週間後。
「おお、ここが見代塚区いk」
「ここから一五分歩いたとこだ」
「遠いね…」
私達二人は見代塚区域の最寄り駅・柄洲(えす)駅に着き、歩き出した。
「一体どれだけ時間掛かるんだk、うぎゃ!」
「ほらやっぱり転んだ」
私は珠香の予言通り駅の前で転んだ。予(あらかじ)め絆創膏を持ってきていたのでよかったが。
絆創膏を貼って暫(しばら)く歩き、私達は見代塚区域の前へとやってきた。
「おお〜。ここが見代塚区域か〜、番組通り結界石あるね」
「ああ。随分と強力な結界だ。」
「よし、じゃあ入ろうk」
「莫迦(ばか)、このまま入ったら取り込まれるぞ」
「危なっ!」
「ちょっと結界張るから」
珠香はこういう時、何時(いつ)も小さな結界を張る。何かを呟きながら私の背中に指で何か文字を描き、特殊な水を飲まされる。特殊、と聞いて手に入りづらいモノを想像するかもしれないが、実は違う。昔、初めて飲まされた時に聞いたのだ。すると予想外の事を言った。
「この水か?これは自販機で買ったやつだ」
「え!?」
珠香の家系は代々、水を使った拝み屋だったそうだ。念を込める事で水に不思議な力を宿らせる事が出来た。悪いモノを浄化させたり、悪いモノを遠ざける力があった。だから、ある意味特殊である。実際にその水を飲むと体が軽くなる感じがする。ちなみに水なら何でも良いらしい。
「結界張れたから入るぞ」
私達は、この「見代塚区域」へと足を踏み入れた。

























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