第二章 とある家の話
一
「神奈川県石里市で、三ヶ月前から行方不明になっていた見代塚孝介さんの遺体が発見されました。遺体は眼球に箸が刺さっている状態で道路に横たわっていた、との事です。そして見代塚孝介さんの職場で働いていた角見賢哉さん・関宮和樹さん・綿岸春也さん・戸崎道彦さんも、見代塚氏と同様の亡くなり方をしていたそうです。」
テレビのニュースキャスターが話す。
「ねぇ、確か角見賢哉さんって『凸撃!心霊事件の真相』のディレクターさんじゃない?」
「別にこういう番組普段見ないから知らないよ。でも確かにこの人等、ああいう話には関係してるだろうね。」
今日は、友達の水神珠香(みずがみ ともか)の家へ泊まりに来ている。珠香の家系は代々拝み屋(除霊などをする仕事)で、霊感がある。特に珠香はPK(念力)やESP(超感覚的知覚)が強く、前に棒アイスの当たりが連続四回出てお腹を壊した事もあったそうだ。
「珠香の能力羨ましいな〜。面白そう」
「そう?割と面倒事に巻き込まれるけど。それより…」
珠香はテレビをじっと見つめる。
「さっきの『見代塚孝介』って人、随分と『強い』みたいだな」
強い。それは珠香が霊感を持っている人を見た時に言う事。
「しかもこいつ、『判って』やってる。」
「判って、か。成程。判らん。」
「はぁ…つまり、わざとって事。この人、自分等がこうなるの判ってて『あの事』調べた。『箸の話』だね。」
珠香に詳しく聞くとどうやら、「凸撃!心霊事件の真相」に携(たずさ)わっている見代塚孝介には霊感があり、自分達が死ぬと判ってて「箸の話」を調べたという。そしてその箸の話には見代塚孝介の先祖が関わっているんだとか。とにかく、箸の話はとんでもなく危険なモノなんだそうだ。
「…で、危険だから何?」
「調査だな。希菜子(きなこ)、さっきの番組名何て言った。」
「『凸撃!心霊事件の真相』の事?」
「それ。箸の話が出てると思うから、見ろ」
「えぇ、危険なヤツとか見たくな」
「アイス奢る」
「見ます」
それで私は動画配信サービスにて、箸の話の回を見た。内容は、投稿された箸に纏わる怖い話を調査するという事だった。
翌日。
「見たよ。面白かった」
「どういう内容だったか」
「投稿された箸に纏わる怖い話を調査するって感じ。片ノ葉さんって人に取材してt」
「そいつだ。多分見代塚孝介に関係してる。」
「関係?」
「ああ、恐らく…」


























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