10年以上怪奇現象に悩まされてるんだが。

思い返してみると、全ては中学3年の時に始まっていた気がする。

もしかしたら本当はもっと前に始まっていたけど自分が気づいていなかっただけなのかもしれない。

長い話になるが、もしかしたら解決策を知ってる人がいるかもしれないから聞いてほしい。

僕が中学3年の時クラスで体育祭の打ち上げをやろうと言う話になって、有名なチェーン店の食べ放題の店に行くことになった。

その店は駅から少し離れていてバスが出てるのでみんなで駅に集合してバスで行くことになった。

打ち上げ自体は何事もなく和気あいあいとした雰囲気で、夜9時頃に解散となった。

そして帰りのバスを待っていた時にある事に気がついた。

バス代がなかったのだ。

僕は仕方がなく歩いて帰ることにした。

僕の他にSとMも歩いて帰るって言ってくれて3人で歩いて帰った。

僕らは帰り道たわいも無いことを話した。

確か内容は誰々が誰々のことが好きだとか、ゲームの攻略法とかの話だった。

僕らはずっと話していたんだが、ある瞬間から3人同時にピタリと話さなくなった。

あらかじめ言っとくが、僕は霊感何てものは持ってなく、更に怪奇現象は否定派だった。

しかしその時感じた気配はそんな僕でもヤバいって思えるものであったし、他の2人も同じことを考えてたとおもう。

そこから無言で歩き続けると、その異様な雰囲気を出してる物の正体が分かった。

ベンチの上に白い服を着た女が座っていたのだ。

僕はその女がこの世のものでは無いとすぐにわかった。

見た目は20代ぐらいなのだが、目がある部分が黒い空洞になっている。

更にそこのベンチは待ってても何も来ないし、明かりも隣にある自販機しかない。

その女は靴も履かずベンチに体育座りのような格好をして、僕らの方をずっと見ていた。

僕らは動けなくなってしまった。

そして１分ぐらいが経過したら、その女がこっちの方に歩いてきた。

そしたらSが

「走れ！」

っと叫んだ。

その瞬間僕らの体は動くようになり、言葉にもならない絶叫をあげて走った。

駅まで1度も止まることなく走って駅に着き明かりと、たくさんの人を見て安堵した。

そして駅で解散することになった。

僕の家は駅から近いので大丈夫だったのだが、SとMは遠いし、しかも家も逆方向なので少し不安そうな顔をしてた。