木の扉も開いていた。
確かに閉めたはずなのに。
中を照らす。
すると奥の壁に文字が見えた。
昨日はなかった。
赤黒い文字で、
**「もう少し」**
と書いてある。
その夜も音は続いた。
カタン。
カタン。
カタン。
そして三日目。
音は押し入れからではなく、自分の部屋のクローゼットから聞こえた。
怖くなって布団をかぶる。
すると、
「もう少しで出られる」
という囁きがすぐ耳元で聞こえた。
朝になって父を連れて和室へ行く。
だが、押し入れには木の扉など存在しなかった。
壁は普通の板張りだった。
僕は必死に説明したが、誰も信じない。
その日の夜。
眠れずにいると、スマホに通知が来た。
知らない番号からのメッセージ。
開くと、一枚の写真が添付されていた。
真っ暗な場所で撮られたらしい。
最初は何も見えなかった。
画面を明るくして、よく見る。
そこは――
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