この話は、18才の頃に経験したことである。
免許を取得したばかりの私は、先輩から譲り受けたポンコツの車を所有していた。
一桁で購入したそれは、まともに走るはずもなく修理工場に入っている機会の方が多いくらいだった。
そこは先輩が営む小さな修理工場件、中古車販売であった。
夜な夜な改造車を乗り回す後輩が集まる、近隣では不良のたまり場にしか思われてないような所だ。
その日も車を預けた私は、工場の代車に使っているミラターボを乗って帰るつもりでいたが…。
「あれ、貸出中なんだよ!わりぃけど、こっち乗ってくれねぇか!」
先輩に言われたその車は、車検を二ヶ月残したトヨタクレスタスーパールーセントであった。
程度がいいとは言い難いそれは、二束三文で下取りしたらしいのだ。
「わかりました!じゃあ、また明後日顔出します!」
そう告げると、早速自宅へ向かいエンジンをかけた。
16号線を北上なにげない3車線。
メーターの針は、60キロを示している。
気を緩めたその瞬間、助手席の窓が全開した。
と、同時にこともあろうか助手席シートがリクライニングしたのだ!
突然、大音量で鳴り出すオーディオ!
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