※実際の話を元に構成しています
幼い頃、私たち家族は団地に住んでいた。
団地から一軒家を建てて引っ越したのは、私が中学3年生、弟が中学1年生の頃だった。
団地を離れ、新しい家に引っ越したことを、私と弟は心から喜んでいた。
何より嬉しかったのは、それぞれに自分の部屋ができたことだ。
私は当時付き合っていた彼氏との写真を部屋に飾り、母に文句を言われたりもした。
弟の部屋にはロフトがあり、そこはいつの間にかゲーム部屋になった。
当時は弟と一緒に、よくファイナルファンタジーをやった。
今思えば、それも良い思い出だ。
そんなある日のこと。
弟が突然、こんなことを言った。
「姉ちゃん、この近くに気持ち悪い家があるんだよ。知ってる?」
私には、まったく心当たりがなかった。
昔から自分には多少、霊感がある方だと思っていたが、その家のことは何も感じなかった。
母や父に聞いても、当然のように「知らない」と言う。
すると弟は、少し暗い顔をして言った。
「すげぇ気持ち悪い家があるんだよ。俺、前を通りたくないんだ」
詳しく聞くと、その家は我が家から歩いて7分ほどの場所にあるという。
引っ越してきたばかりということもあり、母は近所へ挨拶回りをしていた。
そのとき、母は近所に長く住んでいそうな70代くらいの女性に、何気なく尋ねたらしい。
「失礼なんですけど……この辺りに、不気味な家ってありますか?」
すると、その女性は少し考えるような顔をしてから言った。
「ああ……赤い家ね。今は色褪せて真っ赤じゃないけど、昔は真っ赤な屋根だったのよ。あそこは有名よ」
そして、裏手にある一軒家を指差した。
「私より詳しい人が裏に住んでるから、聞いてみなさい」
母はお礼を言い、その家へ向かった。
チャイムを鳴らすと、同じく70代くらいの男性が出てきた。
引っ越しの挨拶を済ませたあと、母は恐る恐る尋ねた。
「不躾で申し訳ないんですが……うちの息子が、近くに怖い家があるって怖がっているんです。何かご存じですか?」























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