チョ〇パーのぬいぐるみ
投稿者:N (13)
皆はフリーマーケットに行った事はあるだろうか?
場所代数千円で俺みたいな一般人でも気軽に不用品を売りさばける有り難いサービスなんだが、意外と値切りが多くてメル〇リみたいに稼げないケースも多い。
ただメリットとしてはパンパンに古着が詰まった45Lのゴミ袋が10個あったとすれば配送手続きとかメールでのやりとか省略してその場で相手に売れる事だ。
その代わり、「これも買うからこれもうちょっと安くして」なんて現物が目の前にある分、値切り交渉が頻繁だった。
まあ、こっちとしてはその場でゴミをプラスの収支で終えられる分、正直タダで譲ってあげてもいいんだが、場所代と御飯代くらいは稼ぎたいと思ってそれなりに交渉を続けていた。
あらかた荷造りしてきた出品物がはけてきた所で、俺もどんな掘り出し物があるのかと若干ウキウキしながらマーケットを散策する事にした。
俺みたいに衣服の処分を目的に来た売主が多い中、手作りのアクセサリーやら小物のインテリアなんかが売られてたから、見物するだけでも楽しめる。
そんな折、俺は一つのぬいぐるみに目を止めた。
某人気海賊漫画のマスコット的存在のぬいぐるみだが、結構小奇麗、と言うより新品と見紛う程に汚れ一つ無い毛並みだった事から手に取って感触を確かめてみる。
肌触りも良く、生地も潰れていない。
値段を見ればたった500円と書かれていた。
俺はすぐさま小銭入れを取り出すと、売り子のお姉さんに「すみません、これ下さい」とぬいぐるみを掲げる。
売り子のお姉さんが別方向を向いていたからすぐに気付かなかったが、振り返ってみれば頬骨が浮き出る程痩せこけていて、今にも飛び出そうな大きな目玉をギョロりと俺に向けた。
正直な所、「うわ…何かヤバそう。ヤンデレか?」なんて思ったが、勿論口にする訳がない。
お姉さんは白く細い骨と皮だけの腕で俺からチョ〇パーのぬいぐるみを受け取ると、値札を剥がしてくれた。
「……ごひゃくえんになります」
「あ、はい」
聞き取れない様な蚊が鳴く声色だったが、俺は慌てて500円玉をお姉さんに手渡してチョ〇パーを受け取ると、軽く会釈してその場を離れる。
少し進んだ先で振り返ってみれば、お姉さんが俺を凝視していたので、俺はそそくさと自分の売り場に戻る事にした。
変わった人だったが状態の良いチョ〇パーのぬいぐるみが手に入ったので俺は気を取り直して残りの古着を売る為に荷物を積み込んできた車に向かい、チョ〇パーと交換する様に古着の袋を引きずり下ろす。
それから数時間かけて、何とか古着の7割を売る事が出来た。
フリーマーケットと言っても持ち込んだ物が売れるのはほんの一握り。
勿論、思い入れのある品物を売るのだから値段を下げたくない気持ちが売れない要因の一つなんだが、俺は古着に頓着が無かったから極端に値切りされなければ交渉に応じて売り払っていた。
その晩、小遣い程度に儲かった売り金でピザでも取ろうかなと出前の品書きを眺めていると、ふと戦利品であるチョ〇パーが車に積んだままだと思い出し、車に取りに行った。
しかし、ドアを開いた際に妙な視線を感じ、俺は振り返る。
外はすっかり夜が深まった時間帯な為、振り返っても誰かいれば人影が確認できるかどうかというほど暗かったから、実際に誰か居ても気付かなかっただろうが簡単に確認した後、俺は気にせずにチョ〇パーを抱えて家に入る。
晩飯はピザを取って済ませ、風呂も入って後は寝るだけになったんだが、やっぱり何だか視線が気になって消灯した後に窓から外を確認してみれば、何やら黒い影が動いた様に思えた。
ただ、一瞬の違和感を覚えた後はいくら待っても何も変化が起きなかったから、俺は諦めて寝る事にした。
それからほぼ毎日俺は何処からか向けられる視線に悩まされる。
日中は仕事なんだけど、自宅を出た時とか通勤中の屋外とかでも感じる事があったが、特に感じたのは帰宅後と夜の間で、視線が背中に集中しているみたいでむず痒くなった。
これ読んで思い出したけど前にフリマで不通に元カレの遺品売ってる人いて怖かったな…
上のコメント、不通じゃなくて普通でした
誤字すんません
怖いよ〜
怖くて面白かったけど、何気に上の遺品のコメントも怖いよw
ぬいぐるみにGPSって本当にあるんだよな…
知り合いが働いてたメイドカフェで客からもらったぬいぐるみに仕込まれてた事件あったし
持って帰ったら容易に自宅特定できちゃうよね
ぬいぐるみの目に監視カメラついてることもあるよね。こっわ。
逆にその髪の毛と爪を利用して呪術とかひとりかくれんぼしたら面白いのにw
ぬいぐるみにGPS付けるとかやばすぎ!普通に怖い