その日の放課後。
俺とケンジとタクヤは、
なんとなく連れ立ってシュウの家へ向かった。
謝るつもり半分、
本当に誰かがやってるのか確認したい気持ち半分だった。
シュウの家は、
学校から少し離れた古い団地だ。
呼び鈴を押すと、
しばらくして母親が出てきた。
「……学校のお友達?」
「あ、はい。
シュウ君いますか?」
すると母親は、
少し困ったような顔をした。
「帰ってきてから、
部屋から出てこなくて…」
嫌な感じがした。
部屋に通されると、
シュウはベッドの上で携帯を握ったまま座っていた。
俺たちを見るなり、
シュウは小さい声で言った。
「……お前らじゃ、ないんだよな?」
「だから違うって」
ケンジが少しイラついたように返す。
するとシュウは、
黙って携帯を差し出してきた。
受信フォルダ。
そこには、
全部同じアドレスから来たメールが並んでいた。
“s-onlylove@✕✕✕”
件名は無題。
本文だけ。
「今日も川行った?」
「まだ見つからない?」
「なんであの日、
ひとりで帰ったの?」
「ちゃんと答えて」
俺は、
最後のメールで手が止まった。
「橋から見てたよ」
部屋の空気が、
一気に冷えた気がした。
「……なんだよこれ」
タクヤが、
真顔で言った。
シュウは俯いたまま、
小さく呟いた。
「俺、知らないんだよ…
こんなの…」
「川って何の話だよ」
そう聞くと、
タクヤは少し黙ってから、
ゆっくり口を開いた。
「……覚えてない?」
「何を?」
「2年前。
ウチの中学の人、
……死んだろ」
その瞬間、
俺はうっすら思い出した。
確か、
一個上の先輩だった。
男子生徒が、
川で死体で見つかった。
当時かなり騒ぎになって、
一週間ぐらい全校集会でも話が出ていた。
「……あぁ、いたな」
タクヤは、
携帯を握る手を震わせながら言った。
「死ぬ前、
“ミサキ”からメール来てるって、
ずっと言ってたらしいんだよ」


























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