「まかしといてください!」胸を叩く綿メイ。
「よっしゃ侵入するか」軍手をはめてリョーコとアカネが塀に向かう。
膝立ちをして自分の膝に手を置くアカネ。
そこに足をかけ、翔ぶリョーコ。下からアカネがリフトする。
難なく塀の縁に到達したリョーコが今度は下に手を伸ばし、
それをつかんでアカネも塀の上に登った。
そこから見える風景は・・・周りを小高い丘に囲まれて周囲から隔離されたようになっている土地。そしてそこに広がるキャベツ畑。見たこともないほど大きい。緑色で優に1メートルはあるかと思うような玉である。その玉からくるくると葉がねじれた弦のような、あるいは触手のようなものが伸びているのが不気味だ。
「リョーコちーん! キャベツ食べるんでしょ? マヨネーズ持ってきたよ」
いらんことする綿メイ。
「あぁ、あんがと。でも今はちょっとジャマんなるからしまっといて!!」
綿メイにそう言い残して塀の内側に降りていく二人。
まずは建物に向かって歩を進める。
厳重に立ち入り禁止と看板を張ってある割には、監視カメラもないし、鉄条網のような侵入を拒む設備もなく・・・そもそも木でできた塀で囲っているだけなんて、まるで警戒感が足りないような、なんとも不思議なところである。
キャベツたちがやはりざわざわ言っている。
よく見ると、弦のようなものが風になびかれているワケでもないのに揺れ動き、
それがざわざと音を立てていた。
キャベツの合間を縫って歩いていると、この弦が足にまとわりついてとても歩きにくい。
目指すは事務所らしき平屋建ての建物である。
と、その建物から一人の男が出てきた。全身黒ずくめのスーツである。
周りがキャベツ畑の割にはビジネスマンのような姿で、なんとも周りと不釣り合いだ。
アカネが目を見張ってその男を見る。
やはり・・・探している草薙に見えた。
思わず走り出すアカネ。
「草薙さん!? 草薙さんじゃありませんか!?」走りながら叫ぶ。
「私です! アカネです!! 探してたんですよ!! 草薙さ・・・」
そこまで言って、アカネの足が止まる。
「ン!?」リョーコも立ち止まって男を見る。
建物の中から、二人、三人と黒ずくめの男たちが現れる。
その顔は全員同じ・・・全員が草薙の顔をしているのだ。
























Mameです。楽しんでいただけたでしょうか?
13Pで、リョーコと拓也のちょっとムフフな流れがありますが、
実は元の原案段階ではさらに長く、じっくりと、禁断のシーンがつづきました。
書き上げてとても満足したのですが・・・さすがにこれは奇々怪々からもBANされる!と思い、
校了版ではムフフの入口あたりで抑えることにしました。
いつかチャンスがあれば、「ピンクのしおり」バージョンも書きたいところです。
ま、無理かな。
Mameです。
毎度おなじみ、投稿アップしてから修正を加えております。
まだいくつか直したいところがありますが、とりあえずOKとします。