そのときだ。
毒島の胸ポケットの携帯が鳴る。
着信表示は――「愛弓」。
彼の呼吸は止まる。
掌に汗が滲む。
震える指で通話に触れる。
毒島はその先に待つものを、すでに直感していた。
――悪夢は、まだ始まったばかりだった。
【了】
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