明滅するカラフルなイルミネーション。
林立する高層ビルのジャングル
その間をぬうように一本の白い道が曲がりくねりながら、海まで続いている。
首都高速四号新宿線ルート4を、一台のクラシックバイクが東京湾方面へ疾走していた。
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新宿歌舞伎町金曜日午後9時。
街が長い眠りから覚醒しだす頃。
老舗ホストクラブ「J」のホールは既にそこそこの客で埋まっていた。
28歳のナンバーワンホスト綺羅は、
今晩もオープンから指名客の対応に追われている。
女たちは「愛してる」の一言でいくらでも金を落とす。
綺羅はそのことを、誰よりよく知っていた。
彼がただ愛しているのは愛車のバイクYAMAHA SR400と、マンションで飼っている愛猫のねこじろうだけだ。
店の女たちはブランド品や時計に金を使う男を好んだが、綺羅が金をつぎこむのは、
クラシックバイクの整備くらいだった。
そして最近の楽しみといえば、週末の休みの日ねこじろうをリュックに入れバイクで海まで走り、浜辺で一緒に遊ぶことくらいだ。
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綺羅がボックス席で常連客とじゃんけんゲームで遊んでいると、店内アナウンスが鳴り響いた
━綺羅、綺羅、五番席よろしく
彼は常連客にことわりを入れて、席を離れる。
トイレで軽く髪をセットすると、五番席に向かった。
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