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ヒトコワ

プルプル布顚🍮さんによるヒトコワにまつわる怖い話の投稿です

目に焼き付いた桜と貴方
長編 2026/03/27 09:01 261view

消えてしまいたい。もう花を恐ろしいなんて感じたくない。

私は鞄の中のロープを近くにあった梯子に登って桜の木に結び、首を通した。

直後、私の体重でロープはぎしりと音を立てた。

これで、咲にも花恐怖症の人の気持ちが分かるかなぁ。

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 心結は自ら首を括って亡くなってしまった。私がお茶を買いに行っていなければ、私がお花見なんて誘わなければ、心結は今も生きていただろうか。

心結の葬式が終わり、私は泣きながら家へ帰った。

あの、心結が首を吊った桜の風景が目に焼き付いて離れない。

帰り道、桜の咲く木の下をすれ違った。

「…ふふふ」

それは確かに心結の声だった。

私「心結…?」

声のする方へと振り返る。すると其処には心結が居た。

私「心結!ごめん、私がお花見なんて誘ったからだよね。本当にごめん…」

心結は何も答えない。

私「心結…?」

よく見ると心結の口は弧を描き、首は紫色に変色している。

そして帽子から微かに見える目は、溢れ落ちそうな程大きく見開かれていた。

私「な、何…?」

心結「ねぇ、ちゃんと向き合ってね」

その後、ごとんという鈍い音が聞こえて私は悲鳴を上げた。

心結の紫色に変色した首から上が落ちた。そしてその首の断面からは桜の花弁がほろほろと流れ出す。

私は迫って来る心結から逃げようとした。

心結「向き合わなきゃだめじゃない。」

さっきまで地面に落ちていた心結の頭は私の腕に抱えられていた。

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 あれから私は花が怖くなってしまった。花を見ると、全てあの時の心結の見開かれた目の様に見えてしまう。花を見るたび、動悸と手の震えが止まらなくなる。

心結はずっとこんなにも辛かったはずなのに、私は酷いことをしてしまった。

心結、ごめんなさい。

だからもう、私の前に出ないで。私の夢に出ないで。

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