これは、人形に纏わる怪談だ。人形とは、魂が宿りやすい物。そんな物語を御覧頂こう。
・第一話 助けてくれた
これはRさんが子供の頃に体験した話である。子供の頃Rさんは兎の人形をとても気に入っていたそうだ。どこに行くにも一緒で、所々縫い直されていた。そんなRさんが、兎の人形を持って公園に遊びに行った時の帰りである。兎の人形を抱え歩いていると、横断歩道を渡り終えるかという所で兎の人形を落としてしまったそうである。Rさんは兎の人形を拾おうとした。とその直後、すぐ真後ろで大きなトラックが物凄い勢いで通ったのだ。
R「…だから、あの兎の人形は私を助けてくれたんじゃ無いかな、って」
Rさんはそう言ってにっこりと笑い、抱えた兎の人形の頭を撫でた。
私はRさんの言った事は違うと思う。「横断歩道の前」だったら判るが、Rさんは「横断歩道の後」と言っていた。
…あの兎の人形は、Rさんをトラックに轢かせようとしていたのではなかろうか。
けれど私はRさんには言わなかった。何故なら彼女はとても幸せそうだったからである。
それから一週間後、Rさんは交通事故で亡くなった。…兎の人形を抱いて。
・第二話 マネキン人形
Y「…ついこの前の事なんです。」
私の知り合いのYさんは先週、服屋に行ったそうである。少し遅い時間帯で、Yさん以外他に客は居なかった。その服屋は少し作りが古く、なんとなく薄暗い為少々気味が悪かった、とYさんは言う。
Y「それで着てみたい服が決まり、試着しに行きました。それで、着替えていると…」
ブツンッ。
突然停電したのである。急いで着替えを終え試着室のカーテンを開けると、
Y「…居たんです。マネキン人形が。」
私「…服屋ならマネキン位居ますよね?」
Y「違うんです。その服屋、来た時一体もマネキンが居なかったんです。…なのに、目の前にはマネキン人形が…一体とかじゃなくて、もうお店の隙間という隙間まで大量にマネキン人形が敷き詰められてて。しかも全部、顔面が黒く焦げてるんです。」
しかもその大量のマネキン人形は、全てYさんの方を向いていたそうだ。
Yさんはその後気を失い、道端に倒れているところを見回りの警察官に保護されたようだ。
Y「後日その服屋のあった場所へ行くと、服屋なんてありませんでした。ですが…」
元々服屋は二軒のお店に挟まれるように立っていた。けれど、服屋の店———いや、服屋の建っていた敷地ごと全て無くなっていたのだと。
そしてその二軒のお店とお店の間に、顔が黒く焼け爛れたマネキン人形が一体だけYさんの事を見ていたという。
・第三話 ひとりかくれんぼ
これはDさんがひとりかくれんぼをした際の話である。
D「いやぁ〜、その時俺友達四人と遊んでて、それで罰ゲームでひとりかくれんぼやることになっちゃったんですよね〜(笑)まぁ、俺もちょっと気になってて全然乗り気だったんですけど」

























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