ハルキさんは、ゆっくりと顔を上げた。
「……それ、俺がつけた名前じゃない」
空気が止まった。
俺「え……?」
ハルキ「俺、フォルダなんて作ってない……
最低限の操作しかしてない……
なのに……
気づいたら……
“そのフォルダ”ができてた……」
ユウタ「しかも中身は全部、
“ハルキの部屋を外から撮った写真”なんだよ」
俺「……じゃあ……
あの写真って……」
ハルキ「……“俺が撮ったんじゃない”。
“俺が撮られた側”なんだよ……」
──その言葉を聞いた瞬間、
俺の頭の中で、
今日のマナミさんの何気ない仕草が繋がっていった。
• 俺が嘘をついた時の、あの一瞬の間
• ロッカーの前を通る時の視線
• ハルキさんが来た時の、妙な落ち着き
全部、
“知っている人間”の余裕に思えた。
その後、マナミさんは何も説明がないまま、翌週のシフト表から名前が消えた。
店長に聞いても「急に辞めたいと言われた」としか言わない。
ユウタさんも「もう関わるな」とだけ言って、それ以上は語らなかった。
結局、
“あのフォルダが何だったのか”
“目的はなんだったのか”
真相は闇の中に沈んだまま。
ただひとつだけ確かなのは──
あの日以来、マナミさんのロッカーだけ、今も鍵がかかったままだということだ。
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