「ブルブルブル、いや待て、リネア、落ち着け!」正気を取り戻してリネアを説得する朽屋。
リネアが突然聞いたこともない低いしわがれた声でしゃべり始める。
「クソ・・・たかが人間ごときに、こんな失敗をするとは・・・」
「貴様、リネアじゃないな!」その不気味な声に、リネアに魔物が憑りついていることに気付き、急ぎ周囲に結界を張り巡らせる朽屋。
だが、リネアは結界にミストルティンの針を突き刺す。
その瞬間、結界が一瞬で解除される。
「ナニっ!」驚く朽屋。リネアの持つ針の威力がすさまじいことを物語っている。
「姐さん、リンのあの針は手から直接生えてます!! 取り上げるなら手首を切り落とすしかないですかね! やっていいですか!?」
「いや待て、九郎。私に任せて」そう言うと、朽屋は浴衣の帯をするするほどいて、
浴衣を脱ぎ捨てた。これから格闘戦に入るため、まとわりつく浴衣がジャマなのだ
・・・が、
「あ、あれ? 私・・・ワタシ下着履いてないよ!」まっぱである。
「下着はさっきボクが脱がしておきました」
「九郎~あとでオシオキだかんな」
仕方ないのでまっぱでリネアと対峙する朽屋。
あっという間だった。
針を向けて突撃してくるリネアの腕を膝立ちで受け止め、体を行れ替え、瞬間、リネアを空中に放り投げたかと思うと、そのまま腕を決めて布団の上に落とし、身動きできないように固めた。米特殊部隊仕込みの格闘術である。素人のリネアにはそれを乗り越える筋肉も神経もなかった。
気を失うリネア。沈黙する。
すかさず浴衣の帯などを使ってリネアの手足をしばり動けなくする九郎。
急いで下着をつける朽屋
「九郎~~~~~!!」
「す、スイマセン、ボクもすぐ脱ぎますから!!」
「アホか!!」
「うっう~ん・・・」リネアが気付いた。ミストルティンの針はもう消えている。
「リネア、気づいた? 正気に戻った?」朽屋が心配で声をかける。
「イタタ・・・ワタシ・・どうしちゃったの?」
「リンちゃん、ボクらを殺そうとしたんだよ、覚えてないの?」と九郎。
「あっ・・・あぁ・・・ワタシ・・・ゴメンナサイ、なんとなく覚えてイルヨ・・・」
リネアはこれまでのことを話し始めた。ミストルティンとの出会いのこと、魔物に襲われて捕まったこと、今、自分の中にヒドゥンという魔物が巣食っていること。

























kanaです。
久しぶりの朽屋瑠子シリーズは、なんとこれまでの最長22ページに到達してしまいました。
でもたぶん行間も多いし、読めば読めるのではないかと思います。
今回はちょっと笑えるシーン多めですかね。笑ったり、怖かったり、グロかったりしながら、ラストでジーンと来てくれるとイイなと思います。
今、コメント欄はどうも筆者以外の人は書き込めないようになっている感じですが、良いなと思った方はぜひ怖いねボタン押してってください。 ありがとうございました。
kanaです。裏話。
今回タイトルを-事件記者 朽屋瑠子-ではなく、-朽屋瑠子暗殺計画-にしようかと思っていたのですが、忘れてました。忘れてましたがこれでいいです。実はこの-朽屋瑠子暗殺計画-というのは、ウルトラセブンの「セブン暗殺計画」をネタに取り入れようと思っていたからです。なので最初にダンタリオンが朽屋をいろいろ調べるシーンがありますが、あそこはガッツ星人がアロンを使ってセブンをシベ上げるシーンのオマージュにするつもりでした。でも、ガッツ星人にはダン隊員ではなくセブンを暗殺する明確な理由がありましたが、ダンタリオンにはないので、完全オマージュは却下となりました。
後半、九郎とリネアが戦うシーンで、朽屋が「私のために争わないで!!」みたいなセリフを入れようとも考えましたが、まぁ朽屋はそんなこと言わないなとやめました。
それとリネアとのキスシーン。朽屋は感度を上げて調べ上げますが、この時の感度を3000倍にしようかと思ったのですが・・・自粛しました。さすがにそんなにないでしょと。
引き続き、お楽しみください。
↑ シベ上げる× → 調べ上げる〇
応援してます!朽屋瑠子シリーズおもろいです!by読者
kanaです。
22ページ読むのはツライけど、えっちなシーンだけどうしても見たいという御仁は、すべてをすっとばして17ページからお読みください(笑)
↑あー!
読者さんありがとうございます!
一般の方はまだコメント投稿できないのかと思ってました。ありがとうございます〜
全く九郎ちゃんがこんな悪い子だなんて(いいぞもっとやれ)。
いつも通り面白いw待ってました朽屋瑠子シリーズ!、、、いつか小説化しないかな
法王騎士団は大阪府警のマルボウですか?
↑わー、コメントありがとうございます。楽しんでいただいて何よりです。
マルボウはイタダキました。カチコミの時の「大阪(府警)じゃ!!」と略すんだなーというのが忘れられず。・・・法王騎士団、意外とコワイ。
今回は九郎大活躍ですね。しかも今回は九郎がいなかったら朽屋は死んでたかもしれないですからね。いい仕事と悪い仕事の両方を達成しました。
つなみに、自分の中での九郎は「宇崎ちゃんは遊びたい!」の宇崎ちゃん(胸はないバージョン)で、
リネアはなぜかずっと四国めたんが頭の中にいました。