四人は古いトンネルを抜けた先で、
地図にない「廃村」を見つけました。
「不気味だけど、インスタ映えしそうじゃん」
健二をK、拓海をT、美咲をM、直人をNとします。
T はい、チーズ!
拓海がセルフタイマーでシャッターを切った。
K あれ、直人は?
つい数秒前まで横にいたはずの直人の姿が、どこにもない。
広場は遮るもののない更地で、隠れる場所なんてどこにもないのに。
T 冗談だろ? M 直人ー!
3人は必死に名前を呼びましたが、返ってくるのは不気味なほど静かな風の音だけ。
パニックになりかけたその時、Tがカメラの液晶を確認して、悲鳴を上げました。
M ……写ってる。N、ここに写ってるんだよ!
3人で画面を覗き込むと、そこには異様な光景が写っていた。
並んで笑うK、T、Mのすぐ後ろ。
Nが、「無数の白い手」に全身を掴まれ、宙に浮いた状態で写っていた。
その直人の顔は、恐怖に歪んでいるのではなく、「自分に何が起きているのかすら気づいていない」ような、ぼんやりとした無表情だった。
三人 逃げよう!
三人は車に飛び乗り、猛スピードで村を脱出しました。
ようやく街の明かりが見え、人心地ついた時。
後部座席に座っていたMが、震える声で言いました。
M. ……ねえ。あと一人、誰がいなくなったんだっけ?
健二と拓海は顔を見合わせました。
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