これは私が14歳の頃の話です。
私が以前まで住んでいた村には近くに川があり、そこに祀られている梶山様と呼ばれる怪異のようなものがいました。
その川は清く神聖なものだそうで入ってはいけないとよく言い聞かされていました。
ある日、3人の友達と夜に黙って川へ入ろうと言うことになりました。
よくないと言われるとやりたくなるのが子供です。
皆親に黙って夜に家を抜け出し川へ集まりました。
特に嫌な雰囲気も無く皆続々と川へ入って行きました。
夏だったのでちょうど良い冷たさで気分が良かったことを覚えています。
少しの間川に入っていましたが、特に何も起きないので落胆し川から上がろうとしたのですが1人の様子が変なのです。
上がるぞと呼びかけても反応はなく川の奥深くへと歩みを進めています。
慌てて止めようとしましたが3人で引っ張ってもびくともせずさらに奥へと進んでいきます。
これはいけないと思い親たちに助けを求めに行こうと振り返るとそこにはおじいさんが立っていました。
3人とも腰が抜けましたが、特に何かをされるわけでもなくただ立っているだけでした。
暫くして、助けを呼びに行くことを思い出し家まで走り始めました。
家につき親を起こしてとりあえずついてきて欲しいと頼み川へと戻りました。
しかし、そこに友人の姿は既になくおじいさんも消えていました。
そこで初めて事情を説明し、勿論怒られましたがまずは駐在所へ向かい捜索して欲しいと頼み、川で村の大人たちや駐在さんによる捜索が始まりました。
結局その夜は見つからず、明日再開するとなり各自家へ戻りました。
家では再度親に怒られてひどく反省していた時、家の呼び鈴が鳴りました。
こんな夜中に誰かと父が出ると、村長だったようで私に話があると言うのです。
村長の話では友人が消えたのはおそらく川に住む梶山様のせいだと言い、明日の朝残った3人で川に謝りに行きその後お祓いをしようと言う話になりました。
次の日になり村長を含めた4人で川に謝りに行き、少し離れた場所にある神社でお祓いをしてもらいき行きました。
神主は私たちを見るなり「君たちはとんでもないものの逆鱗に触れたね。3人残っただけでも奇跡だ。」と言いました。
神主の話によると私たちが見たのは仮の姿で、どこかへ消えた友人は梶山様の本来の姿を見たのだろうということでした。
友人は助かるかと聞きましたがおそらくダメだろうと言われ、遊び半分で村の禁忌を犯したことをひどく後悔しました。
梶山様とは村に昔から伝わる存在であり、表向きは神様だと言うことにしてはいるが、神聖なものでは無く、川に来た人間を操り川へ引き摺り込む怪異だそうです。
仮とは言え姿を見てしまった私たちも祟られていたため完全には祓いきれず、村から出ていくことを余儀なくされました。
今は別の地域で暮らしていますが、時々「逃しません」と言う声が頭に響く時があります。
友人は依然見つかっていません。
























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