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不思議体験

Manaさんによる不思議体験にまつわる怖い話の投稿です

【峠の自販機コーナー】
長編 2026/02/02 06:14 112view

夜の峠道を、M氏は少し悲しい気持ちになりながらクルマを走らせていた。

ちょっとしたトラブルに見舞われて、思いのほか時間を取られたせいで、
辺りはもう暗くなっていた。
しかも追い打ちをかけるように、薄っすらと霧まで立ち込めてきている。

「あぁ・・・夜の峠道ってだけで怖いのに・・・」

早くこの場を抜け出したい、とは思うものの・・・深い山の暗さと霧が、
M氏のクルマからスピードを奪っていった。

そんなM氏の目の前に、青白い光がぼんやりと浮かび上がっているのが見えた。

それは無人の自販機コーナー・・・。
自販機だけが立ち並ぶ憩いの場、それが霧の中、ぽつんとたたずんでいたのだ。

暗い夜道の自販機は、それだけで少しホッとする。
M氏もここでちょっと休憩を取ることにした。

お腹も少し減っている。何か食べ物でもあれば・・・
そう思って自販機コーナーの横にクルマを停めた。

何台も立ち並ぶ自販機を風雨から守るため、また中で人が飲食できるように、
自販機コーナーはプレハブ小屋に収まっていた。

蛍光灯の光に吸い寄せられて来た蛾を小屋の中に入れないよう、
静かに慎重にアルミの引き戸を開けて中に入った。

意外だったのは、誰もいないと思っていた小屋の中に、ひとり先客がいたことだ。

小屋の外には他のクルマは停まっていない。

(はて・・・地元の人だろうか。歩いて来たんだよな?)

そう思いつつ、じろじろ見るのも失礼なので軽く挨拶をして一瞥した後、
立ち並ぶ自販機の方に視線を移した。

よかった。食べ物がある。

きつね・・・うどん。
たぬき・・・そば。
ひもかわ・・・うどん。・・・これは地元特産品の幅広うどんだ。

ラーメンもある。
唐揚げラーメンに、チャーシュー麺。
(アタリの場合は煮卵、ハズレはうずらの卵が付く・・・か。おもしろい)

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