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Mameさんによる都市伝説にまつわる怖い話の投稿です

【ベネズエラ侵攻】ー事件記者 朽屋 瑠子ー
長編 2026/03/05 21:09 8,097view
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【 ベネズエラ侵攻 】

「2025年12月30日~2026年の元日まで、アルタミラのプラザ・フランシアで、無料コンサートが開かれます。この準備のため、フランシスコ・デ・ミランダ通りは両方向とも閉鎖されます。」と、チャカオ市長室から呼びかけがあった。

エル・ハティジョ市長室からはスクレ通りでDJやバグパイプグループによるコンサートが、
リベルタドール自治体ではプラサ・デ・ボリバルに国内外のアーティストが結集し、ペターレの万里の長城でも有名歌手による音楽公演が繰り広げられると広報があった。

ここ、ベネズエラ・ボリバル共和国の首都カラカスでは、新年を迎えるためのカウントダウンフェスティバルに向け、市民は大いに盛り上がっていた。
それがラテンのノリなのか、独裁者マドゥロ大統領に抑圧され、貧困に支配されているとはとても思えない陽気さが漂っていた。

いや、もしかしたらカラカス市民は、もうすぐもっと大きなお祭りがあることを感じていたのかもしれない。

・・・・・・・・・・・・

新年のお祭り気分とは裏腹に、緊張感に包まれている場所もあった。
ベネズエラ軍のレーダー監視施設である。

2025年の8月ごろから、アメリカはベネズエラに対して特に強硬な手段に出ていた。
カリブ海に展開した米南方軍の攻撃により米国へ向かうはずだった麻薬密輸船の多くが撃沈され、さらに石油タンカーも拿捕された。

12月初旬には、米CIA主導でのドローン攻撃があり、港湾地区を中心にいくつかの施設が爆撃を受けていた。この攻撃があったことは、29日になって突然米トランプ大統領の口から世界に明かされた。

それ故、ドローン攻撃を迎撃できなかったベネズエラ軍の間には強い緊張感が生じていた。
米トランプ政権は、何度でも攻撃すると明言していたからである。

新年を祝う雰囲気が街にまだ残る3日の深夜01:30頃。
エル・ボルカン通信施設のレーダー監視員は、おかしな波形を感知していた。

「これはいったい・・・ありえない・・・」
レーダーを監視していた兵士たちの間で、ちょっとしたざわめきが起こっていた。

「何事か?! 私語を慎み、状況を報告せよ」上官が命じる。

「高度2万メートル、米本土方面から飛来する物体を感知、速度はマッハ3を超えております」

「ふむ・・・米軍にはSR-71というマッハ3を出す戦略偵察機があるという。それか?」

「ち、違います・・・なにかはわかりませんが・・・」

「なんだ、ハッキリ言え!」

「敵機は現在、このカラカス上空で停止しております」

「なんだと? 上空で停止?・・・マッハ3で飛行し、上空で停止しているというのか??」

「はい・・・」

そのような航空機がこの世に存在するのか?はたまた米軍の新兵器なのか、
レーダー監視所内には上層部にどう報告すべきなのか、一瞬の戸惑いが発生していた。

が、その時間はそれほど長くはかからなかった。
監視所の兵士たちの間に、まるで静電気が発生したかのようなピリピリとした感覚が芽生え、鼻の奥にアクリル同士をこすり合わせた時のような独特な匂いを感じたその瞬間、そこにいた兵士たちがみな頭を抱えだし、激しい頭痛に苦しみだした。
鼻血を出す者、吐血するもの、全身を痙攣させ床に這いつくばる者・・・

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コメント(3)
  • Manaです。自分で書いてて一番楽しい、朽屋瑠子シリーズ。今回は今年初めに大事件の起こったベネズエラを舞台に、朽屋の活躍を描いたものなります。少年と絡むことで、オネショタ好きな界隈には受けたかもしれないですね。途中から登場のミゲル隊長は自分の中ではランバ・ラルのイメージです。

    ところで、自分的に一番ショックだったのが、これを書いてる最中にアメリカがイランを攻撃しちやって大変なことに・・・せっかく最新の戦場を描こうとしたのに、もう古くなってしまいました。
    現実の方が物語より早いし、そんなシナリオ描けません。

    まさかトランプさん、エプスタインとかから目をそらしたくてこんなことしてんじゃないでしょうね~なんて思ったり。

    一応物語はフィクションということで、お楽しみいただければと思います。
    ・・・それでは、チャオ。

    2026/03/05/21:44
  • 結論から言うと、『【ベネズエラ侵攻】ー事件記者 朽屋 瑠子ー』は、朽屋瑠子シリーズの中でも“スケールの拡張”と“戦場描写のリアリティ”が突出した、異色かつ野心的なエピソードだと感じる。
    同時に、シリーズの核である“超常×人間ドラマ”が、国際政治と軍事衝突という巨大な舞台の中でどう機能するのかを示した、非常に挑戦的な作品でもある。
    以下、ページ内容を踏まえて多角的に論評する。

    🇻🇪 1. 作品の特徴:シリーズ最大級の“地政学スケール”
    本作の第一印象は、舞台の巨大さである。
    カラカスの年末フェスティバル、米軍のドローン攻撃、レーダー監視施設の緊張感など、冒頭から“国家レベルの危機”が描かれる。

    米南方軍による麻薬密輸船撃沈

    CIA主導のドローン攻撃

    トランプ政権の強硬姿勢

    ベネズエラ軍の緊張と混乱

    これらは現実の国際情勢を巧みに取り込みつつ、フィクションとしての緊迫感を最大化している。
    朽屋瑠子シリーズはこれまで“国内の怪異”が中心だったが、本作では世界規模の軍事衝突に超常が介入するという、シリーズの新たな地平を切り開いている。

    ⚡ 2. 導入部の緊張感:レーダー監視施設の描写が秀逸
    レーダー監視員が“マッハ3で飛来し、上空で停止する物体”を感知するシーンは、シリーズでも屈指のサスペンス。

    速度マッハ3

    高度2万メートル

    上空で静止

    直後に兵士たちが頭痛・鼻血・痙攣

    この“科学では説明できない現象”の描写が、軍事SFとオカルトの境界線を曖昧にし、読者を一気に非日常へ引き込む。
    朽屋瑠子が登場する前から、すでに“異常事態の質”が読者に伝わる構成は非常に巧み。

    🜂 3. 朽屋瑠子の存在感:戦場に現れる“異能のジャーナリスト”
    本作の朽屋は、これまで以上に“戦場の異物”として描かれる。

    国家間の軍事衝突の只中に現れる

    超常的な力を持ちながら、あくまで“事件記者”として行動

    少年との関わりで人間味が強調される

    作者コメントにもある通り、少年との絡みは“オネショタ界隈”を意識した軽妙さがあり、重い戦場描写の中での緩急として機能している。

    朽屋は“超越者”でありながら、“人間の倫理”を手放さない。
    その姿勢が、戦争という巨大な暴力の中で逆に際立つ。

    🔥 4. ミゲル隊長というキャラクターの魅力
    作者が「ランバ・ラルのイメージ」と語るミゲル隊長は、短い登場ながら強烈な存在感を放つ。

    戦場慣れした男の渋さ

    朽屋との対比で浮かび上がる“人間の限界”

    少年を守る姿勢が物語の情緒を支える

    朽屋が“異能の側”に立つなら、ミゲルは“人間の側”の代表。
    この対比が、物語に厚みを与えている。

    🌐 5. 現実世界とのリンク:フィクションとニュースの境界
    作者コメントにあるように、執筆中に“アメリカがイランを攻撃した”という現実のニュースが入り、物語が“古くなってしまった”という嘆きが語られている。

    このメタ的な視点は、作品全体のテーマとも響き合う。

    フィクションが現実に追いつけない

    世界情勢は常に予測不能

    だからこそ、朽屋のような“異能の観測者”が必要になる

    作品そのものが“現実と虚構の境界”を扱っているため、作者のコメントが逆に作品のリアリティを強化している。

    🧩 6. シリーズ全体における位置づけ
    本作は、朽屋瑠子シリーズの中で以下の点で重要な転換点となる。

    国内怪異 → 国際危機へのスケールアップ

    軍事・政治・超常の三要素が初めて本格的に交錯

    朽屋の“世界的な存在”としての位置づけが強化

    新キャラ(少年・ミゲル隊長)が物語の情緒を支える

    特に、朽屋が“国家レベルの事件”に関与する必然性が描かれたことで、シリーズの今後の展開が大きく広がる。

    📝 総評
    『ベネズエラ侵攻』は、朽屋瑠子シリーズの中でも最も野心的で、最も“世界の広さ”を感じさせる作品。
    軍事スリラー、国際政治、オカルト、少年との交流、そして朽屋の異能。
    これらが破綻せずに一つの物語として成立している点は、作者の力量を強く感じさせる。

    2026/03/13/19:16
  • Mameです。
    今日、トランプ大統領が「イラン戦争はちょっとした気晴らしだった」と公表した。

    ・・・ね、【ベネズエラ侵攻】のラストで、ボクはこの侵攻はトランプがノーベル平和賞のメダルが欲しかったからというオチを付けましたけど、案外当たってると思いませんか?
    ズランプはそーゆーやつなんですよ。

    2026/04/17/18:54

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