「Y子ちゃんが一番好き。Y子ちゃんと遊んでいる時が、一番楽しい。だって、Y子ちゃんは、私に優しいもん。他の子と違うもん。」
たしか、そう答えたと思います。
母は、深い溜め息をつくと、祖母と互いに顔を見合わせながら、無言のまま首を横に振りました。
ある日。着せ替え人形で遊んでいると、目をキラキラと輝かせたY子ちゃんが、「明日の午後3時から、おしら様のお祝いをするの。私ちゃんも来てみない。」
と、熱心に誘ってきました。
「おしら様ってなに?お雛様じゃなくて?」と聞き返しました。
Y子ちゃんは、ニコニコほほえみながら、
「お雛様じゃないよ。『おしら様』だよ。」
と答えました。
「ふ~ん。なんかよくわかんない。」
怪訝そうな顔をする私を前に、
「明日、来ればわかるよ。とっても楽しいんだよ。」
嬉しそうに微笑むと、手のひらを上に向け、波を描くように、空中で左右の手首をくねくねと動かしてみせました。
いつになく、はしゃいでいるY子ちゃんを見ているうちに、私も興味が湧いてきて、
「うーん。なんかよくわかんないけど。誘ってくれるのなら、お祝いに参加してもいいよ。」
と答えました。
Y子ちゃんは、
「良かった。楽しみ。イタコさんにも伝えておくね。」
「イタコさんって?Y子ちゃんのおばさんか、親戚の方?」
「うう~ん。ちょっとちがうかも。なんて言ったらいいのかな。明日、来たらわかるよ。」
と。
私は、全て謎だらけなのが心の隅に引っかかりましたが、持ち前の好奇心と、たまに近所で見かけるだけの、Y子ちゃんのご両親やお祖父様や、お祖母様と、お目にかかれる嬉しさから、つい二つ返事で約束してしまいました。
それから、小一時間ほど、宿題をしたり、着せ替え人形や、こまつの塗り絵を楽しんだ後、Y子ちゃんの家を後にしました。
帰り際、
「じゃぁ、必ず きっかり3時に来てね。それから、これは、約束なんだけど。明日は、絶対に、神社の鳥居をくぐらないで来て。少し、遠回りになるけれど、必ず、細い林道の方を通って来てね。」
と念を押されました。
「どうして、鳥居をくぐったらいけないの?」
「明日だけは、駄目なの。『おしら様』の日だから。」
「それから、必ず3時きっかりに来てね。」
怖い
すみません。作者から一言お詫びを申し上げます。一度、アップしましたが、読み直してみると誤字脱字、表現の誤りが多く、一部もしくは数か所訂正させていただきました。再アップいたします。
ご笑覧いただけましたら幸に存じます。
貴重な体験でしたね。
怖いというよりちょっと感動した。
すみません
一時間後の後が語になってましたよ
あと面白かったです
*作者より
長編、しかもかなりひと世代前のお話。月の後半に投稿したにも関わらず、こんなに多くの方に読んでいただけるなんて恐悦至極にございます。
何度か手直しさせていただきましたこと、ところどころわかりにくかった箇所や読みにくい箇所など申し訳ございませんでした。今後、精進してまいりますので、お許しいただきたく存じます。
先月後半は、皆様のコメントに支えられ、励まされ、また筆を執ってみようかなと思いも新たにすることが出来ました。
心より感謝申し上げます。
お読みいただいた皆様ありがとうございました。
あまり閲覧されないようでしたら、筆を折る覚悟でいました。
でも、心機一転。新たな気持で新たなペンネームでこれからも書き続けたいと思います。
遅筆ではございますが、投稿した暁には、ご笑覧いただけましたら幸いに存じます。
<一時間後の後が語になってましたよ
大変申し訳ございませんでした。ご指摘ありがとうございます。
早急に訂正いたします。はて?どのあたりだったでしょうか・・・。^^; 今から、探します。
誤字脱字、入力ミスに変換ミスは、何年経っても治りませんね。これは、年齢と言うよりは、性格的なものかもしれません。これからは、極力そのようなことのないように慎重に投稿いたします。
また、間違いがありましたら、いつでもご指摘くださいませ。
<あと面白かったです
嬉しいお言葉感謝いたします。
これからも、精進してまいりますので、よろしくお願いいたします。
ご指摘いただきました箇所、1時間語→1時間後に 訂正いたしました。
ありがとうございました。