奇々怪々 お知らせ

ヒトコワ

鬼笑いの語り部さんによるヒトコワにまつわる怖い話の投稿です

呪われた砂の時計
短編 2025/02/28 12:57 625view
0

ある晴れた日の午後、アンティークショップで働く若い女性が古い砂時計を見つけた。その砂時計は美しい装飾が施され、砂が黄金色に輝いていた。興味を惹かれた彼女は、その砂時計を購入し、自宅に持ち帰った。

その夜、彼女は砂時計をリビングの棚に飾り、しばらくの間、その美しさに見とれていた。しかし、深夜になると、不気味な現象が起こり始めた。砂時計の砂が逆さまに流れ始め、時間が逆行しているように感じられた。

翌朝、彼女は奇妙な夢を見た。夢の中で彼女は古い城の中にいて、何かに追われていた。目が覚めると、彼女の部屋の中には見慣れない古びた鍵が落ちていた。彼女はその鍵が砂時計に関連していることを直感し、再び砂時計を調べ始めた。

すると、砂時計の内部に小さな鍵穴があることに気づいた。彼女は古びた鍵を差し込み、砂時計を回してみることにした。その瞬間、彼女は不思議な感覚に襲われ、意識を失った。

目が覚めると、彼女は古い城の中に立っていた。夢で見た場所と同じであり、恐怖が彼女を襲った。城の中を探索していると、彼女は多くの影に取り囲まれていることに気づいた。それらの影は、かつて砂時計を手にした者たちの魂であった。

影たちは口々に「砂時計を元に戻さないと、永遠にここに囚われる」と囁いた。彼女は恐怖に震えながらも、なんとか砂時計を見つけ出し、元の場所に戻そうとした。

しかし、影たちは次第に彼女の手を掴み、砂時計を取り上げようとした。彼女は必死に抗い、最後の力を振り絞って砂時計を元に戻そうとしたが、影たちの力は彼女を飲み込むほど強大だった。結局、彼女は影の中に引きずり込まれ、永遠にその城の中に囚われることとなった。
その後、彼女の姿は現実の世界から消え、彼女の家も不気味な雰囲気に包まれた。誰もその家に近づくことができず、砂時計はそのまま棚に置かれたまま、彼女の運命を語り続けた。

1/1
コメント(0)

※コメントは承認制のため反映まで時間がかかる場合があります。

怖い話の人気キーワード

奇々怪々に投稿された怖い話の中から、特定のキーワードにまつわる怖い話をご覧いただけます。

気になるキーワードを探してお気に入りの怖い話を見つけてみてください。