これは、フォロワー数千人のインスタグラマーである私の友人の話だ。
彼女はいつも「映える」写真を投稿していたが、ある日からちょっと変わった投稿をするようになった。
それは、自分の住んでいるアパートの廊下を撮った写真だった。ただの古い廊下で、特に何もない。なのに、毎回大量のコメントとイイネがつくのだ。
コメント欄はいつもこんな感じだった。
「やばい、これマジ?🤯」
「拡大したら見えた…鳥肌」
「こんなとこ住んでるの?早く逃げて!」
「ウソだと言ってくれ…」
彼女に聞いてみると、「え?ただの廊下だよ。みんな何を言ってるのか全然分からない」と心底不思議そうに答える。
私は彼女の最新の投稿を見てみた。いつもの薄暗い廊下の写真だ。何度見ても、ただの廊下。
ところが、その日の夜。
私がその写真に**「どこに何があるの?」**とコメントを打ち込もうとした瞬間、画面がフリーズした。
そして、その写真の下に、これまではなかったはずの小さな文字が浮かび上がった。
「次の画像を見てね。」
次の画像?そんなものはない。スワイプしても何も動かない。
おかしいと思って写真にもう一度目を凝らした、そのときだ。
スマホのカメラが勝手に起動し、目の前の真っ暗な部屋を映した。
そして、画面越しに映った自分の背後に、廊下の写真に写っていたのと同じ影が、ゆっくりと動いた。
私は悲鳴を上げてスマホを投げつけた。
震える手でその投稿を削除しようとしたが、その写真にはすでに、削除不能なハッシュタグが付け加えられていた。
$text{#削除依頼}$ $text{#見つけたら終わり}$
そして、その瞬間に、画面がピカッと光り、コメントとイイネが大量に増えていく音が、私の部屋中に響き渡った。
この話はフィクションです
























※コメントは承認制のため反映まで時間がかかる場合があります。