金貸しの日常
投稿者:miya (2)
長編
2025/01/04
22:29
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今日の業務内容は、「滞納してる客の所へ行き、集金をしてくる」という事だった。
ちなみに、まだトイチやトゴなどの法外金利がまかり通っていた時代の話・・・。
返せない人は本当に返せないくらい借金が膨らんでいる。
が、これをどんな手を使ってでも回収しなければならない。
他所は知らないが、ウチの会社は「担当制」だ。神崎さんには神崎さんの顧客、他の先輩方にもそれぞれ自分の顧客が居る。
客が電話を掛けてきてそれを対応した時や、自分で見つけてきた人などが自分の顧客になる。
他にも組長、若頭が「こいつに金を貸せ」と紹介して下さった際も、その時担当した人が顧客になる。
・・・つまり毎月自分の顧客からお金を回収できなければ、きつい罰が待っている・・・。
今日は神崎さんの顧客が2件、入金が遅れているので取り立てに行く。
1件目は田中さん(仮名・50代・男性)で、ボロいアパートの一室に住んでいる。
玄関の呼び鈴を押すが返事はない・・・
俺「留守・・・ですかね?」
神崎さん「そんなわけねぇ・・・待ってろ」
と言い、大家さんに鍵を借りてきた。(昔は色々と緩かった)
鍵を開けて部屋を開けると、今でいうゴミ屋敷状態だった。
神崎さんは土足で部屋に入り、「おい、こっちだ。見ろ」と俺を呼んだ。
見てみると、ゴミの中に中肉中背の男性が明らかに泥酔状態で寝ている。
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ヒトコワですね
暴対法もない時代は仕事もしやすかったでしょうね
今は闇バイトの元締めなど考えて稼がないといけないので、
アウトサイダーの人たちも大変でしょう