ベテラン刑事菅沼の胸糞事件ファイル
投稿者:ねこじろう (138)
敷かれた青いビニールシートの真ん中には母親と思われる者の変わり果てた遺体が横たえられていた。
それは既にかなり腐敗が進んでいで、強烈な異臭を漂わせていた。
頭髪はほとんどなく胴体にはあちこち痛々しい傷があって両手両足は切断されており、切断部からは生々しい肉塊が覗いていた。
さらに驚愕したのは母親の頬にくっ付けるように、女のご主人と思われる者の切断された頭部が並び置かれていたんだ。
俺は正面に座る女に質問する。
『切断したお義母さんの両手両足はどこにやったんだ?』
そこで突然女の容貌が豹変したんだ。
さっきまで透き通るような白い肌だったのが、いつの間にか顔のあちこちに醜いシワやシミが出来ていて、焦点の合わない二つの目を大きく開いたまま不気味に微笑むとあっさりこう言い放ったんだ。
『ぜんぶ、主人の胃袋の中に収まりました』
『は?』
女の言葉の意味が掴めなかった俺が問い返す。
彼女は相変わらず焦点の合わない目で微笑みながら続けた。
『フフフ、、、主人はね、昔からそれはそれはお義母さん大好きっ子だったんです。
刑事さん私ね、そろそろ義母さんの介護が限界にきてた時、施設に預けようって主人に相談したことがあったんです。
そしたら彼ったら、フフ、、こう言ったんですよ。
━俺は母さんのお腹から生まれてきたんだ。
つまり俺は元々彼女の一部だった。
そして俺は今も母さんと一心同体だ。
悪いけど、俺と母さんの絆はお前なんかより百倍固い。
だから俺は最後までここで母さんを見とりたい』
ハハハハハ、、、
ここで女は高らかに笑った後、嬉しそうに語りだす。
食べたとき気づきそうだけど、髪の毛を混ぜ込んだパスタは想像するだけでキモ。
面白かったです。
コメントありがとうございます━ねこじろう