深夜。
気づけばソファで寝落ちしていた。
テレビはつけっぱなしで、
深夜アニメの再放送が流れている。
明るい声。
軽いBGM。
笑い声。
その全部の“下”に、
かすかな声が混じっていた。
最初は夢の中の音かと思った。
「……さま……」
小さくて、
遠くて、
でも確かに“誰かを呼んでいる”声。
「……さま……さま……」
寝ぼけた頭が、
その声を現実として認識した瞬間――
テレビの音が全部、ふっと消えた。
アニメの声も、
BGMも、
効果音も、
一瞬で“無音”になった。
部屋の空気が、
急に重くなる。
そして、
テレビのスピーカーから流れた。
「……〇〇様……」
自分の名前だった。
寝ぼけていた意識が、
一気に冷めた。
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