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心霊

shinobuさんによる心霊にまつわる怖い話の投稿です

10年前の夏
短編 2026/06/10 17:07 42view

今でも鮮明に覚えている、人生で唯一「霊の存在」を確信した夜のこと。

当時小学生低学年だった僕は、年に一度、お母さんの出身国で、お母さんの両親がいる中国に帰っていた。その年も、夏休みにおばあちゃんの家に泊まっていた。 寝室の間取りは、とても広く、僕が体を起こすと目の前にドアが見えるようになっていた。夜、就寝の時間になり、いつも通り目の前のドアを閉めて寝た。しかし、いつもは目を覚ますはずのない深夜1時に目を覚ました。隣でおじいちゃんが寝ているのと、真正面のドアが完全に開いていて、リビングが見えていることに気づいた。いつからだろう…開いたドアの向こう、暗いリビングに光すら通さないような真っ黒で痩せている人型の黒い影が見えた。無音だった。その黒い影はリビングで、3分〜5分おきくらいに、横移動は全くなく、ただ前後に行ったり来たりしていた。まるでプログラムされた人型の機械のように。僕は咄嗟に「お母さん…?」って内心思った。でもそう思うにはあまりに不自然な動きだったため「絶対にお母さんじゃない..」って悟った。目はつぶれなかった。おじいちゃんを起こそうとも考えたけど、動いた途端、急に襲ってくるかもしれないって思うと怖くてとても動けなかった。ゆっくりと、近づいてきたり…離れていったり…とにかく、視界から消えることはなかった。時間が進むにつれ、もう1つ異常に気づく。「いつから…?」内心その言葉とともに何かがいる気がしてドアのほうに目を向けた。自分から見て、ドア枠のすぐ外側に、真っ黒の少し太っている影が横向きで、体を半分のぞかせた状態で立っていた。おじいちゃんを本気で起こそうとしたけど、やはりできなかった。そして、僕は「恐怖」と「面白さ」で長時間葛藤することになる。いまからほんとうに意味が分からないことを言います。おそらくこれを読んでいる人は理解できないと思いますが、頑張って理解してください。…………その影は、ドアを遮るようにして、倒れ始めはゆっくり、徐々に速度が速く(物理学の倒立振子運動?)なって思いっきり「倒れて」くるんです。僕は反射的に「やばい!!」って思って「それ」の頭が地面につく寸前で目を閉じました。…そして恐る恐る目を開けると、時が戻ったかのように太った影がまたあのドア枠のすぐ外側に戻ってたんです。そんなの…ありえない。そして全く同じように「倒れて」くる。今度は「それ」の頭が地面につく寸前で瞬きをしました。戻ってるんです。あの位置に。その時僕はなぜか「それ」を完全に倒れさせてはいけないって感じました。それで必死に「それ」をまばたきで定位置に戻しまくって精神を安定させていました。これ以降、約1時間は同じループを繰り返し、僕もおかしくなっているのか、途中から面白みが出てきていた。……

翌朝、明るくなった部屋に影はなかった。 少し大きな公園で、お母さんに昨夜のことをありのまま話した。お母さんは、「それお母さんやで。お母さん、夜リビング行ってたから安心して」みたいなことを言っていた。しかし僕は半信半疑だった。納得いかなくて、2つの影の体型を言ってみた。そしたら..お母さんの顔が少し引き攣り、「……なんであんた、その「人」を知ってるの?」って言われた。それ以降、その日こお母さんは口数が減り、僕も何もあの事について何も聞かなくなった。

15年経った今、恐怖はもうない。でもこの話を誰かに話す時はどうしても鳥肌が立ってしまう。あと、お母さんのあの声だけは、今も僕の中に「現実」として刻まれている。みなさん、寝る時はドアを閉めて寝ることをおすすめします。もし何かが見えてしまったら… …. ……

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