カウンセリング
投稿者:Mine (25)
私はある中学校で非常勤のスクールカウンセラーとして勤務している。
この学校に着任して最初に担当する事になったのが中学3年の女子生徒で楓(かえで)という子だった。
楓ちゃん本人ではなく母親の方から「不登校の我が子を学校へ通わせたい」と相談を受け、後日母親に連れ添われてきた楓ちゃんと私の3人で面談を行うことになった。
色白で目元に印象的な泣きぼくろがある楓ちゃんはどこか儚げではあるが可愛らしい顔立ちをしていた。
喋るのは母親の役目で楓ちゃんは一言も口をきかず隣りで黙りこくっている。
話によれば彼女は小6の頃から学校に通えていない、とのことだった。
特にいじめに遭っていた訳ではないがある日を境にぱったりと学校へ行かなくなったそうだ。いくら理由を本人に尋ねても頑なに口を開こうとせずそのまま部屋にこもる生活がずるずると続き、この子の将来はどうなるのだろうと不安だけが膨らむ日々も限界を迎え、私の元へやってきたというわけだ。
ちなみに夫とは早くに離婚し現在は母子家庭らしい。
途中私は何度か楓ちゃんに話しかけてみたが相変わらず口を閉ざしている。
面談を始めて20分程たった頃だろうか。母親が言いにくそうに口を開いた。
「先生、実はこの子・・・」
「お母さん!やめて!!」
母親の言葉を遮る楓ちゃんの突然の大声に私は一瞬心臓が跳ね上がった。
「あ・・・ごめんね楓。でもこの人はカウンセラーの先生なのよ?」
「でも、今はまだやめて・・・」
一体何があったのだろう。
「とりあえず本日はこれで終わりにしましょう。お母さん、次回は楓ちゃんと一対一で話してみたいんですがいいですか?親がそばにいると子供は緊張してしまうものですから」
私の提案に母親は了承し、楓ちゃんも小さく頷いた。根深い問題が潜んでそうだな、と私は改めて気を引き締めた。
後日、2回目の面談日は打ち合わせ通り彼女は一人で面談に訪れた。
学校までは母親に送ってもらったそうだ。
その日は土曜日で学校は部活の生徒以外は誰もいなかった。
まずは学校まで出向いてくれた事に私は感謝の言葉を述べた。
「今日来てくれたって事は、楓自身も現状を変えたいって気があるんだよね」
「・・・はい」
最後、ゾッとしました。
( ゚д゚)。
輪廻転生、生まれ変わり(*´∀`)。
あるんやな、ホンマに(*´∀`)。
ストーリー展開、ディテールにも隙がないし、文章力も確かでオチも秀逸。文句なく傑作です。
リーンカーネーション物。
良いですね。
同じ投稿者として、悔しいがこの話は大賞に値すると思う。
多分一般票で稼ぐのは限界があるんだろう。常連さんは不可解な票の伸びがあって、正直萎える。
楓さんはあなたを選んで生まれてきたんですね。もしくは、一瞬娘さんに憑依したのか。
自殺者はそう簡単に転生はできないカルマを背負うと思っていますが、今生では幸せに育んであげて下さい
LGBTの人達…今も弱い弱い存在なのだという問題の一石を、怖い話の場にも投じられたMineさんに拍手を送りたいと思います。Mineさんは、弱者の視線で物事を見られる方ですね。素晴らしいと思います。
ただ、“伝える”という点では、拝見していて矛盾を感じたり、すんなり分からない箇所が幾つか ありました。
まず、冒頭に、学校カウンセラーとして勤務している、と現在形で書かれていたのが、楓の件 以降、過去形になっているのが腑に落ちません。。
次に、遺書が残されておらず、同席もしていなかったお母さんが、先生に「地獄に落ちてください」と強く言えるだけの因果関係があったのかどうかを知り得たことに不自然さを感じました。
更には、ちょっと厳しくなりますが、カウンセラーなら、このぐらいの事では仕事を辞めません。落ち度がない訳ですから。この程度の事で責任を問われるのなら、カウンセラーは何も言えなくなっちゃうと思いませんか?
ご自身が書かれた文章を、矛盾や誤りがないか、注意深く読み返され、また広く世間に目を向けられて、問題がどこにあるのかを、より深く考えていかれると更に良くなると思います。ちょっと厳しい事を書きましたが、応援しています。頑張ってください。
恐ろしい……アキちゃんの娘は何処に?
こ、こわっかたです。
マジかー
そういうオチ…
幸せ=結婚して母親になること思い込んでるカウンセラーはやだなぁ。たまたまマタニティハイだったとしても向いてないと思う。