皆さん怖い話は好きですか?
今回は私の友人が体験したとっておきの怖い話があるので紹介しますね。
是非最後までお付き合い下さい。
私の友人、ここでは名前のイニシャルを取ってSちゃんとします。Sちゃんは引っ込み思案でおとなしい女の子でした。私とは中学までは同じでしたが、高校からは別々の学校へ通うことになりました。
Sちゃんは高校では中々友達ができず、昼休みはいつも一人でトイレで食事を取っていたといいます。
北校舎の3階の端にあるトイレは滅多に人が来ない為、いつもそこを利用していたそうでトイレの入り口から一番奥の個室で食事をした後、休憩終了までそのままスマホをいじったり読書をして過ごす、そんな日々を送っていたのでした。
ある日、いつものように薄暗いトイレの個室で食事を終えたSちゃんが文庫本を読んでいた時、誰かがトイレにやってきてSちゃんのすぐ隣の個室に入りました。
ここに人が来るなんて珍しいな、落ち着かないから早く出て行かないかな、
そう思いながらSちゃんはじっと息を潜めていたそうです。
しかし、案に相違して隣の人は中々出て行こうとせずそのまま5分10分と経っていきました。
隣の人もきっと自分と同じように中でスマホでもいじっているのだろうと思ったそうですが、しかしSちゃんはどうも様子がおかしい事に気付いたそうです。
隣に人がいる気配だけは確かにあるのですが、咳払いや衣擦れの音とか呼吸音とか、そういう人間が発するような物音が一切しなかったそうです。
中で何をしてるんだろう、そもそも個室は4つあるのにこの人はなんでわざわざ自分の隣に来たんだろう。
そんな疑問がSちゃんの頭に浮かんだ時でした。
「ウッ・・・ウッ・・・」と、
突然、隣から泣き声ともうめき声ともつかない奇妙な声が聞こえてきたそうです。
どうしたんだろう。泣いてるのか、気分が悪いのかな、とSちゃんが訝しんでいると、
隣からの声は少しずつ大きくなってきました。
このまま放っておいたら大変な事になるかもしれない、と心配したSちゃんは思い切って声をかけてみることにしたそうです。
「ねえ、どうしたの?大丈夫?」
隣の仕切壁に向かって尋ねると、そこで声はピタリと止みました。
「もしかして気分悪いの?」
そう問いかけても隣は相変わらず沈黙したままでした。
聞こえてないのかな?と怪訝に思っているとしばらくして今度は「フフ・・・フフ・・・」と小さな笑い声のようなモノが聞こえてきたといいます。
さすがに気味が悪くなり、Sちゃんが壁から身を離したその時でした。
ごろん!
上から血まみれの女性の生首が転がり落ちてきたそうです。
あらん限りの声を張り上げながらSちゃんは個室を飛び出し、廊下へ駆け出し半狂乱のまま職員室まで行くと、すぐ近くにいた教員にさっきあったことをろれつの回らない口で何とか説明し、そしてSちゃんは複数の教員と共に再びあの北校舎の3階のトイレへと戦々恐々としながら戻りました・・・
が、いつも使ってた1番奥の個室のドアには
(故障中 使用禁止)と貼り紙がされ、開けられないよう板が打ち付けてありました。
「おかしいなぁ。ここはずっと前から使用できなかったはずなんだけどねぇ。」
と、教員の一人から言われたそうです。
じゃあ自分は今までずっと、一体どこで食事をしていたというの?
Sちゃんは訳が分からなくなり、教員の勧めでその日は保健室で休み早退しました。























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