とある村で代々受け継がれる【絆の宴】という風習
投稿者:ねこじろう (155)
堀口は丁重に断ろうとしたのだが男性の半ば強引な誘いに負けて、結局上座の座卓に座らせられた。
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その後座卓の前には次々に喪服の男女が座りだし、いつの間にかほぼ全て埋め尽くされる。
ほとんど年配の夫婦らしき男女で、皆思い思いに互いに語り合ったり早々とコップにビールを注いでいる男性もいた。
─何だこの集いは?
今から宴会でも始まるのか?
いや、こんな場でそんなことはないだろう。
じゃあ目の前に置かれたカセットコンロやビールはなんだ?
等と堀口が考えていると、左隣に座る男性が突然すっくと立ち上がり
「そろそろ一行は到着すると思いますので、もうしばらくお待ちを」と皆に言った。
すると正面に座る初老の男性が瓶ビールを片手に「さあさあ、どうぞどうぞ」と笑顔で薦めてくる。
堀口が今日はバイクなんでと言って丁重に断っていると、玄関の方から「お寺さんが帰ってこられたぞお!」という声がした。
途端に座卓前の全員が一斉に背筋を伸ばし静かになる。
やがて豪華な袈裟を纏う住職が室内に入ってくると、そのまま座卓の一番上座に座った。
それから遺影を抱いた男性(岡田さん)が学生服の息子を伴い現れ、住職の傍らに立つ。
その後には数名の喪服の男女が座卓の末席に座り、最後は木桶を運ぶ男性二人が座敷を横切り奥の台所へと姿を消した。
岡田さんが強張った顔で口を開く。
「本日はお忙しい中、うちの家内朋子の弔いにお越しいただきましてありがとうございます。
今奥の台所で宴の準備をしておりますので、それまでもうしばらくお待ち下さい」
と言って座ると皆はまた互いに話したりビールを飲んだりしだした。
しばらくした頃には誰彼ともなくカセットコンロに火を点けだす。
小一時間もした頃、割烹着姿の女性3人が各々大皿を両手に持って現れると一つの座卓に一つ置き始めた。
大皿には牛だか鹿だかそれとも鳥だか?切断された生々しい赤身や臓物がてんこ盛りに盛られている。
全ての座卓に大皿が行き渡ったところで再び岡田さんが立ち上がると喋り始めた。
( ゚д゚)。
カニバリズム(;_;)
( ゚д゚)。
コメントありがとうございます。
─ねこじろう
怖いですヽ(;゚;Д;゚;; )ギャァァァ
コメントありがとうございます。
ねこじろう
いくら故人とはいえ、朋子さんは自分の肉が喰われるの承諾したのですか???田舎とはいえ、そんな風習無さそうですけど。。。。。。
もちろん、この話はフィクションです。
あくまでエンタメとして読んでいただければと思っております。
─ねこじろう
奥さん茶髪なのに誰の髪?
おっと、よく細かいところまで読まれておりますね。
おっしゃるとおり遺影の髪色は茶髪となっておりますが、黒髪の間違いです。
貴重なご指摘をありがとうございます。
─ねこじろう
田舎って怖い