【クリスマス特別編】サンタクロースの助手
投稿者:kana (210)
「だから水が無いと錠剤とか飲めないんだょ!このスットコドッコイ!!」
「子供かオマエは!!こんな鉄塔の上に水なんかあるわけなかんべーよ、なぁオイ!」
二人は地上に降りた。
サンタが自販機を指差す。
「ほれ、そこに水売っとるやろ。買ってきてはよ飲め」
「あのな爺さん、これから自〇しようとしてたオレが金なんか持ってるわけないだろ?見ろ、サイフの中にあるのは・・・33円だけだ!」
「かぁ~情けない。ワシだって金なんかもってないぞ。
いや待て、ワシの持つ【幸運】をおまえに見せてくれるわ」
そう言ってサンタは自販機の釣銭の出口に指を突っ込んだ。
「ほれ見ぃ~」サンタの手には前の人が抜き忘れたと見える釣銭が380円あった。
「あぁ!? サンタが釣銭ドロやんのかよ! ショボイ幸運だな!!」
「うっさいなぁボケ」そう言ってサンタは自販機にお金を投入した。
そして缶コーヒーのHOTのボタンを押した。
「オイ!!水買ってくれるんじゃないのかよ!!」
「いいじゃろ!今夜は冷えるんじゃよ!コーヒーくらい飲ませろ」
「じゃ、じゃあオレにもHOTの紅茶を・・・」
「んん~~~自〇志願者のクセにあったまってどうすんじゃ・・・」
ブツブツ言いながらサンタはお金を投入して午前の紅茶を買ってくれた。
二人並んでHOTをすする。
「ほれ、その紅茶で【幸せの種】を飲んでみろ」
手の平の上で淡く水色に輝く涙型の種・・・。
「・・・ほんとに大丈夫なのか?こんなもの飲んで・・・」
「オイオイオイ、さっきまで死のうと思ってたやつが何を怖がってんだよ!!
よしんば毒だったとしよう! だからなんだよ、どうせ死にたかったんだろ?」
「いや、そうだけどさ・・・毒はちょっと・・・」
「かぁーーーっ!! いっぺん死ねやボケ!!」
「ひっでぇ・・・、それでもホントにサンタかよ」
「ワシは忙しいっちゅーたやろがい。最近はノーラッド(北米航空宇宙防衛司令部)のやつらがクリスマスになるとワシをレーダーで追跡しよるからな。ヘタにサボれんのよ。次はもうアラスカ行ってカナダ行ってアメリカ行って・・・」
「・・・んがっくっく・・・」
続きはあるのですか? ほっこりしました。期待してます。
↑kamaです。読んでいただきありがとうございます。
続きは、みなさんの想像の中で膨らんでいただければいいかな、と思ってます。
サンタが人にプレゼントするのも「利他」ってことなのかもですね。
みなさん幸せになりますように。
デスノートのラストではリュークがバカ笑いしながら空を飛び回ってたけど(実写映画版)
このお話ではラストでサンタがバカ笑いしながら空を飛び回ってそうだよね。
いいお話でした。
優しいサンタさんは、誰の心のなかにもいます。
Kana さん、お返事ありがとうございます。
主人公のオレが幸せになるように思ってみます。
このほっこりした気持ちはKanaさんからのちょっと早いクリスマスプレゼント
と思いました。
他の作品も楽しく読ませて頂いてます。応援してます。
主人公はラストの親子に幸せの種は飲ませなかったと思う。
だって結婚すれば済むことだし。
教会に行こうと誘うのも結婚式のメタファーだと思う。
↑皆様コメントありがとうございますkanaです。いろいろ楽しんでいただけて何よりです。
他作品も読んでいただいてありがとうございます。この作品はクリスマス用にと思って書いたんですが、投稿したの早すぎました??なんか最近奇々怪々さんの新規投稿が活況であっという間に流されて行きそうですw 本番のクリスマス当日にはもうtopページから消えてますねこりゃ。学生さんが冬休みだからですかね? 年末の休みはみなさんの作品をゆっくり全部見させてもらいまーす!
いい話すぎて全然怖くはありませんでした。
↑それはよかったです。世の中には怖い話はぜったいに聞かないという人が大勢いるので、そーゆー人たちにも安心して読んでいただければと思いますし、怪談は怖いばかりじゃないんだと、ファンのすそ野を広げられれば本望です。