導かれて
投稿者:Mine (24)
またしても余白にメッセージが書かれていた。
ノゾミさんは意表を突かれた。
(バーカ)とかそんな下らない言葉が書かれていてそれでお終いと予想していたが、更にこのように具体的な指示があるとは思ってもみなかった。
掲示物の裏にあるメモ…
これには好奇心を刺激されたノゾミさんはさっそく指示の場所へ向かった。
保健室向かいの掲示コーナーには4枚のポスターが貼っており、右から二番目は夜更かしの悪影響について図解入りで解説されている物だった。
周囲に人がいないか確認する。
ポスターの四隅が画鋲で留められていたので壁との隙間に手を入れ探ってみると壁側に何かが貼り付けてある。
剥がしてみると折り畳まれた一枚のメモ用紙だった。
開いて、目を通す。
“最後のお願い。
放課後の16時。
北校舎4階の女子トイレ。
奥の掃除用具入れ。
このメモを持って1人で来て。
君に見せたい物があるの。”
その文言にノゾミさんは完全に心を掴まれたという。
それから授業中も給食も清掃も、どの時間もうわの空で過ごし、頭の中は例のメッセージでいっぱいで放課後が待ち遠しかった。
この事は友達には言わなかった。
自分1人だけの秘密の楽しみにしたいという思いがあったからだそうだ。
そして帰りの会を終えてついに放課後。
はやる気持ちをできる限り抑えながら北校舎へと向かった。
しかしどうしても足早になってしまう。
「変な話だけど、自分が物語の主人公になったっていうか、そんな気分だった。現実にこんな事があるんだって感動すらしたよ。」
その時の心境をノゾミさんはそう振り返る。
渡り廊下の先の北校舎には普通の教室はなくて音楽室や理科室といった特別教室が並んでいる。
その4階といえば社会科資料室と音楽準備室、後は2つの空き教室しかなくて人が殆ど来ない場所だ。
階段を上がり静まり返ったリノリウムの廊下を進み、いよいよトイレに辿り着く。
西日が窓から差し込む静寂に包まれた誰もいないトイレは、不気味なだけではなくどこか幻想的でもあった。
奥に進み、経年劣化でボロボロになった掃除用具入れのロッカーの前に立つ。
聞こえるのは自分の高鳴る鼓動だけ。
ゾッとしました。
ドキドキしなが読みました。
犯人はさやかだと思う。
私も、ドアスコープで泥棒が覗いているのを覗いてしまいトラウマです。
犯人はどうやってノゾミさんがトイレに来る日を特定できたんだろう、と思ったけどポスターの裏に貼ってあるメモが残ってるか否かで判断してたんだな
“このメモを持って1人で来て”
読みやすい。ジワジワ怖い。
ゾッとする話で好き。
ただ
「図書室で借りた本」なのにみんなしてノゾミさんがターゲットだと思い込んでるのが謎。
どう考えても無差別的犯行。
「ノゾミさんがターゲットである話」としては今一歩に思う。
ノゾミ不在時に犯人がこっそり借りてる本に書き込んだ説
ノゾミさんがいない隙に書いたとして、「借りたときには書かれてなかった」って話がないと根拠として成立しないのでは。
まじで怖い
じんわりとくる感じ😱😨